きみかれ (ページ22)

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今は照に会いたくない。

苦しくて、泣きそうになる。

もーこんな恋やめたい。

そう思って、

その場から逃げるようにマンションに入った。

『Aちゃん！』

エレベーターを待ってると

遠くから呼ぶ声。

｢むか、い、、さん｣

向｢なんで、泣いてんねん、、、、、｣

｢ごめ、、なさい｣

向｢話まだ途中やったやん｣

｢でも、向井さん、、深澤さんと｣

向｢あんなん嘘や｣

｢へっ｣

向｢照にぃに行かそう思ってんけどなぁ｣

向井さんなりの心遣いだったんだ。

私が照を好きなのを知ったから。

向｢家、、行ってええかな？｣

｢、、、はい｣

2人でエレベーターに乗り込んで

私の部屋を目指す。

その間も涙は止まらなくて

向井さんも黙ったままだった。

｢どうぞ｣

向｢お邪魔します｣

向井さんを招き入れてお茶を出す。

｢すみません、散らかってて｣

向｢全然綺麗やで！｣

いつもなら目を合わせて

話しかけてくれるのに

向｢ちょっとは落ち着いた？｣

って、目も合わせてくれない。

｢はい、、ありがとうございます｣

向｢照にぃの事、好きなんやろ？｣

｢……は、い｣

向｢なんで本人に言わへんの？｣

｢言っていい関係じゃないんです｣

向井さんなら言っても大丈夫。

そう思った私は

照との関係を始まった時から話した。