幼馴染み的恋愛 (黄) (ページ17)

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「ちょっと遅いんですけどぉ」

数分で仕上げたパエリアを運ぶと
すでに機嫌の悪いユリカさん

「申し訳ございません」

頼んでないのは貴方です、と言いたいけど
後々面倒なのでやめておく

「ねぇ、りょおあーんして」

「は、何言うてんねんお前」

「いーじゃん。やってよぉ」

私が水を注ぎ分けてる間にも亮ちゃんにベタベタなユリカさん

何故私はこれを見なければならないのだろうか

でも美男美女でお似合いなのは事実
テレビで見てて辛くなるのにこんなの見せられて耐えられるわけがない

「失礼しました」

嫌になって直ぐに個室を出た

回収したお皿を運んでいると前から来た酔っ払いの人にぶつかった

「あ、すいません」

「いやいやいいよ全然、
それよりお姉さん可愛いね？俺と一杯どう？」

茶髪のチャラ男が声をかけてきた

超苦手なタイプ

「申し訳ございません、仕事中ですので」

仕事中じゃなかったら蹴り飛ばしてたけど

「そんなこと言わないでさぁ、いーじゃん」

腕を引っ張られる
全く何をもって何がいいのかがわからない

通りすがりの店員さんに助けを求めたかったがあいにく誰もいない

ほんとどうしよ、

なんかこないだもこんなことあったな…

「何しとんのお前」

後ろから声がして振り返れば
不機嫌そうな顔でチャラ男を睨む亮ちゃん

「何だよお前、関係ねーだろ」

「こいつ俺のやから気安く触れんなや」

そう言いはなつと私の腕を引っ張って歩き出した

「ごめん助けてもらって」

「ほんと気ぃ付けやもっと」

「以後気を付けます」

「なんやそれ(笑) 」

またな、って
笑いながら個室に戻っていった亮ちゃん

" こいつ俺のやから "

さっきの言葉が頭の中で繰り返される

チャラ男から引き離す口実であったとしても相等ドキドキした

あんなこと平気で言える亮ちゃんってやっぱズルい

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