【ツイステ】求愛行動なんて聞いてない！【フロイド】

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＿コンコン＿＿

扉をノックする音が聞こえる。

隣で眠るフロイドの寝息しか音のない部屋に、それはひどく大きく響き渡った

『うるさい…静かにしてよ…』

布団に潜り込んで耳を塞げどもノックの音は依然聞こえた。

一言文句でも言おうかと顔だけにゅっと突き出して息を吸い込んだ時、聞き覚えのある声が耳に入ってきた。

ジェ「Aさん、起きてますか？早く起きないと遅刻しますよ。…いえ、もう遅刻は確定ですかね」

『ジェイドさん？えっ、遅刻って今何時！？』

ジェ「ちょうど今８時になったところですね」

『遅刻確定ですね！？フロイド早く起きて！遅刻してる！！先生に怒られちゃうってば！！』

流石にマズイ！今日はクルーウェル先生の授業だったはず…追加の課題とか絶対出されたくない！

フ「オレ今日はもう休む〜…おやすみタコちゃん」

『フロイドー！！』

大慌てしてる私を置いてフロイドは二度寝し始めようとする始末

ジェ「やれやれ…フロイドは仕方がないですね。Aさん、ここを開けていただけますか？フロイドは僕が起こしますので、Aさんは早く自分の支度をしたほうがよろしいかと」

さあ早くと部屋のドアノブをガチャガチャと回すジェイドさん

『そうですね！すぐ開けます！！』

部屋の鍵を開けると「しつれいします」の一言を言うや否や速足でベットに向かい、フロイドから布団を優しくも半ば強引に剥ぎ取りパジャマを脱がした。

『え、いやいやなんで服までひっぺがしてるんですか！？』

ジェ「フロイドが中々起きないのは今に始まったことではないので、もう慣れたものですよ」

話しながらも手元を休めることはなく、フロイドは着々と服を剝かれていた。

ジェ「フロイド、Aさんも遅刻してしまいますよ。早く起きてください」

フ「ここふかふかしてるしめっちゃ寝心地いいから離れたくね〜の」

ジェ「布団の質は僕達と同じです」

まだ半分夢の中のフロイドを起こすジェイドの様子に一児の母を連想させられる。

『ジェイドマッマ…！』

ジェ「よほど遅刻したいようですね。それとも…Aさんも僕に脱がされたいんですか？」

『すいませんすぐ着替えてきます！！だからその笑顔やめてください！』

ジェイドさんなら本当にやりかねない。黒い笑顔を背に布団の脇に置いた着替えを引っ掴み、お風呂場の方へ全力で駆けた。

ジェ「おや、せっかくお世話して差し上げようとしていたのに…」

フ「ジェイドそれセクハラ」

２９→←・後編　　　　※ちょっとピンクです

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