【ツイステ】求愛行動なんて聞いてない！【フロイド】

・後編　　　　※ちょっとピンクです ページ32

かけられた上着をずらしフロイドの顔を覗けば、興味は完全に体の方に向いているようで穴が開きそうなほどまじまじと見つめられている。


『…着替えさせてくれるんじゃないんですか？』


フ「いーじゃん、ちょっとぐらい」


首元にグッと顔を近づけられ、フロイドの息がかかる。


また噛まれたりするのかな。あれお風呂入ったらしみるし嫌なんだけどなぁ。


フ「何ビクビクしてんのタコちゃん、別に噛んだりしねーし」


恐らくまだ消えていないだろう噛み跡にキスを落とされる。


一瞬のことで指でも触れたかと思っていれば、それを無言で否定するようにあちこちにわざとらしい音を立ててキスの雨を降らせてくる。


『っ…ふっ、あ』


恐怖や不安感はぐずぐずに溶かされて、それは快感へと塗り替えられていく。


声を堪えて息を吸い込めば、ついさっきまで着られていたフロイドの上着の匂いが鼻腔いっぱいに広がり頭を満たした。


正気もかなぐり捨ててしまいたい気持ちに、理性でどうにかストップをかける。


『っフロイド…！こういう冗談は流石にちょっと＿』


絞り出した声を、構わないとでもいう風にキスは継続された。


それはゆっくり下へと移動して胸に触れる直前、ようやくキスは止まる。


フ「…タコちゃん、気持ちぃ♡？」


『気持ち、よく、なんかないっ…！』


フ「うっそだぁ♡顔、ゆでダコみたいになってるけど？」


それでも認めたくなかった。歯を食いしばりひたすらに続くこの行為に耐えて見せると唇を噛んだ。


フ「…正直じゃないなぁ、オレ人になんかしてあげるの好きじゃねーんだけど、今気分いいから特別ね♡」


スッと両手が伸びてきて、とうとう下着まで脱がされるかと思ったが、その手はホックに触れることもなくずり降ろそうともしてこない。


そこからはただひたすらに、下着の上から円を描くようにとなぞるだけの愛撫が始まった。


触れてほしいのに一向に大きな動きがない。ひたすらにもどかしさがこみ上げてくる。


この人意地でも言わせようとしてる…！！


フ「ほぉら、早く言ってよタコちゃん。でないとずーっとこのまんまだよ♡」


アズールもそろそろ来ちゃうかなぁ？なんて脅し文句までかけてくる始末だ。


『フロイドのそういうとこっ…ほんっとに嫌いっ！』


この後、大人しく私が負けを認めたか、先輩方が私達のことに気づいたのが先か。


それはまた別のお話。

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