51 白の騎士、三度目の正直 ページ1
──2022年、12月30日
-テヒョン-
子どものころから、誕生日が大好きだった。
色んな人にお祝いされて、みんなから特別扱いされる。
美味しいケーキも、豪華な食事も。いっぱいいっぱい食べれるし。
JM「テヒョンア、誕生日おめでとう。」
「ひひっ、ありがと〜！」
ヒョンたちやジミン、ジョングクからプレゼントをもらって。
ファンにもたくさんお祝いしてもらえて。俺ってとっても恵まれてるや。
でも、でも今年は。
今年こそは。
.
──誕生日プレゼントに君が欲しい。
.
23時ちょっとすぎ。雪が舞う夜道の中、車を飛ばす。
ソウルの中心街から少し離れたその街に、君がいるから。
「あぁ…まじで時間止まって…。
誕生日終わっちゃうよ〜…。」
安全運転を心掛けつつも、逸る気持ちは抑えられない。
ようやく着いたその家の明かりは──まだ、消されていない。
「……ただいま…？」
友人でも、恋人でもなく。
愛す者と愛される者、という何とも微妙な関係が彼女と続いて3年が経つ。
この家は俺が用意したものだけど、俺が訪ねるのは2週間に1回程度。
ただいま、と言うのが正しいのか、お邪魔します、と言うのが正しいのか。未だによく分からない。
大きな音を立てないように玄関を開けて、そろそろと廊下を歩いてリビングに向かう。
途中でどこからやってきたタナが俺の足元に体を寄せてきた。
その丸っこい可愛い子を抱き上げて、歩みを進める。
ドアを開けると暖房で温められた部屋の優しいぬくもりが俺を包み込んで。
タナは俺の腕から降りるとそのままソファーにいる彼女の足元に、甘えるようにすりついた。
「……アヤ。」
テーブルに置かれた青いマグカップは空っぽ。
ソファーにいる君は読みかけの小説を今にも落ちそうな微妙な角度で握りつつ、俺がいつも使ってるもふもふのブランケットにくるまれて丸くなっていた。
……寝てる？
「タナ、おいで。アヤが起きちゃうから。」
再びタナを抱き上げたそのとき。
アヤの手からストンっと小説が落ちた。
それを拾い上げてテーブルに置いて。
「待っててくれたんだよね？ごめん。遅くなって。」
君からのおめでとうが聞きたかった。
でも、間に合わなかった。
「…好きだ。」
今日どうしても伝えたかった言葉を君に投げかけた。
.
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あやテテ(プロフ) - viviさん» 毎度嬉しいお言葉ありがとうございます！あとがきまで気にしてくださってありがとうございます。読み返してくださったんですね、大変嬉しいですっ！きっとこの先もこの物語の中で二人は幸せな日々を過ごしていくと思います。こちらこそ本当にありがとうございました！ (2021年12月19日 10時) (
レス) id: df40273254 (このIDを非表示/違反報告)
あやテテ(プロフ) - まおさん» まお様こんにちは！お兄さんとの出会いのリクエストありがとうございました！作者の思うテヒョンさんらしさがしっかり伝わっていたなら幸いです。まお様からのお言葉、いつも嬉しかったです！長い間ありがとうございました！また機会があればよろしくお願いします。 (2021年12月19日 9時) (レス) id: df40273254 (このIDを非表示/違反報告)
あやテテ(プロフ) - murasaki5027さん» わわっ、一番好きだなんて本当に嬉しいです涙。リクエストどんどん受け付けていますのでいつでも仰ってくださいね！本当にありがとうございました。 (2021年12月19日 9時) (レス) id: df40273254 (このIDを非表示/違反報告)
あやテテ(プロフ) - かのんさん» かのん様こんにちは。時間が飛び飛びになってしまいましたが本編で書けなかった部分を楽しんでもらえたようで嬉しいです！エンドレスループは冗談で言いましたが実際に読んでくださる方がいらしたら本当に嬉しい限りです笑いつもありがとうございます！ (2021年12月19日 9時) (レス) id: df40273254 (このIDを非表示/違反報告)
vivi(プロフ) - お疲れ様です！お話そしてあとがきを読む度に、作者様の設定の細かさや作品に込められた想いを実感します。最終話 完読後『僕の世界のアリスちゃん』を思わず読み返しました。この先も変わらず2人が幸せであることを願います。素敵な世界をありがとうございました、！ (2021年12月18日 6時) (レス) @page50 id: fe1e54d5e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あやテテ
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ayatae00/
作成日時：2021年11月24日 1時
