最初の出会い sideK2 ページ2
目覚ましが鳴ってる。
起き上がり、うるさいベルを止めて伸びをする。
今日は…あ、買い物だ。
ええっと、必要なものはなんだっけ？
スーツにパソコンにリュックサックに…あ、制服がなくなるんだから、洋服も見に行かなきゃな。
他には何かあったっけ？
のろのろと支度をして家を出ると、手始めに電気屋へと向かう。
やっぱり大学生になると、必要になるんだな…パソコン。
「らっしゃっせー」
店に入ると、店員の声とともににぎやかな音楽が流れていた。
え、こんなに混んでるもんなんだ。
対応してくれそうな店員が見つからず、恐る恐る一人でノートパソコンのコーナーへと足を動かした。
「うそーん…」
並べられているのは大小さまざまなノーパソたち。
この中から選べっていうの？
…無理ゲー。
これは、大きくて持ち運びできそうにないな…
やっぱ持ち運べた方がいいの？
じゃあこっちは？
小さいけど…小さすぎてキーボード打ちにくそう。
これは…ピンクか。
色も大事だよな…？
やばい、全然わかんないや。
ふと隣を見ると、一台のパソコンの前で立ち止まっているお兄さんがいた。
店員…じゃないな。
大学生？
ここはひとつ、助けを求めてみてもいいだろうか？
「すみません。」
声をかけると、その人はゆっくり顔を上げた。
「…はい？」
何か用かよ、と言いたげな瞳。
うわ、思ったより強面…声かける人間違ったかも。
ええい、乗り掛かった舟だ。
聞くだけ聞いてみよう。
「あの、パソコン、詳しかったりします？
俺、全然わからなくて…。」
俺の言葉にしばし黙った後、お兄さんは返事の代わりに、なぜかこちらに向かって歩いてきた。
「あ、あの…？」
おずおずと尋ねると、俺の顔を見て口を開く。
「新大学生？」
え？あ、聞かれてんのか。
「は、はい！」
慌てて返事を返すと、その人はふぅん、と頷いた。
「俺でよかったら相談のるけど。」
あれ？思ったより怖い人じゃない…？
固まる俺に、うまく感情の読み取れない目のまま首を傾げてきた。
「あ、いいんですか？お願いします！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 275人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かめみつ(プロフ) - 可愛い！可愛い!!2人してしてめっちゃ可愛い〜!!まるで新婚さんのように甘〜い。←まだ付き合っても無いのにw健人がもう女子顔負けの反応しちゃうから、風磨も私もメロメロです〜！でも、これって2人とも告白したようなもんじゃないですか?!うわー、どうなるんだろう。 (2017年12月14日 9時) (
レス) id: 2d3b77e4e9 (このIDを非表示/違反報告)
茉莉(プロフ) - 更新待ってました。これからも楽しみにしてます。 (2017年12月6日 0時) (レス) id: c52305c328 (このIDを非表示/違反報告)
さらゆ - ホワホワしたふまけん、最高です！癒されます(*´∀`)♪頑張ってください！ (2017年10月29日 17時) (レス) id: b27d37dde6 (このIDを非表示/違反報告)
むー(プロフ) - んっんっんー好きです！！！(号泣き)もう更新されるのを今か今かと……お前らいつくっつくんだよみたいな……こんなにいい作品をありがとうございます！無理しない程度に頑張ってください(> <) (2017年9月20日 23時) (レス) id: 275960a1d5 (このIDを非表示/違反報告)
かとり。(プロフ) - 作者さんの書かれるふまけん本当に大好きで、今でも動き出す恋の時間シリーズ読み返してます笑 また、リアルでのふまけんのお話も書いて欲しいです！もちろんこの歳の差ふまけんも大好きなんで更新待ってます！！ (2017年8月14日 23時) (レス) id: bc97254b40 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：なんこつ | 作成日時：2017年4月18日 22時
