in菊池家 sideF2 ページ30
え？照れてんの？
中島にしては珍しく、そこまで甘くもないセリフで顔をトマトみたいに真っ赤にしていた。
「は、なになに急に。自分から言っておいて、そんな照れる！？」
「だ、だってー…」
恥ずかしそうに俯く中島の、真っ赤になった耳を見つめる。
あ、首筋まで真っ赤だ。なんかやばい。
ちらりと顔をあげて目があった中島は、そのまま逸らすとテーブルに突っ伏してしまった。
うううー、と小さく唸り声が聞こえる。
レアだ。レア中島。写メりたい(笑)
しばらくすると、落ち着いた様子の中島はおもむろに立ち上がってキッチンの中のものを物色し始めた。
「あー、マヨネーズうちとおんなじー。」
いやそんなもん、大体どこの家も同じだろ。
「何このオタマ！可愛い！」
いや可愛いのはお前だよ。つかオタマが可愛いってなんだ。
「キッチンマットがオサレー！」
「だああうるっせ！大人しく待ってろ！」
思わず大声を出すと、中島は爆笑しながらリビングに走って行った。
「おまちどー。」
完成したオムライスを持って、テーブルに移動する。
ソファで退屈そうにゴロゴロしていた中島が、飛び起きて駆け寄ってきた。
「うわ、美味しそー！めっちゃ綺麗！」
目を異様なまでにキラキラさせて、俺から皿を受け取る。
ふふん、今日のは自信作。ちょっとハイレベルなオムライスを作ってみた。
すごいすごーい、と言いながら、オムライスを眺めまわす中島。
「あ、ちょっとストップ！」
「え？」
ケチャップをかけようとした俺の手を、急に中島が抑えつけた。
そのままケチャップを奪い取ると、おもむろに俺のオムライスに文字を書きはじめる。
『D・A・I・S・U・K・I』。『大好き』。
書き終えると、満足げに頷いて俺に見せる。
「風磨へのメッセージ。大好き！」
あーもう。
ほんとヤバい。
なんなの？
可愛すぎてつらい！
中島の攻撃に頭を抱えていると、今度は俺の手にケチャップを握らせてきた。
「はい。お前の番！」
はあ。俺にも書けと。マジですかい。
わくわくしながら俺を見つめる中島。
コノヤロー、俺に何を書けっていうんだ。
…ん？中島？
ああ、そういえば、健人って呼んでほしいんだっけ。
家に上げたあたりから、こいつが素すぎて忘れてたわ。
そうだ、名前。
昔から、自分が何て呼ばれるかをすげえ気にするやつだったんだよな、こいつは。
この間も、今日も、『健人』って呼ばれるたびに嬉しそうな顔して。
そうだよ、名前があるじゃん。
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かめみつ(プロフ) - 初めから最後まで一気に読んでしまいました！なんて健人が可愛らしいの！女子より乙女な健人がとにかく可愛くて大好きです。あんなにイケメンなのに中身はふあふあで暖かいぬいぐるみの様です。風磨でなくてもギュッと抱きしめたい気持ちです！続きが読みたいです！！ (2017年3月5日 10時) (
レス) id: 966c4a26de (このIDを非表示/違反報告)
えなちょす。(プロフ) - 更新お疲れ様でした！とても読んでて楽しかったです！他の作品の更新も頑張ってください！ (2017年3月1日 22時) (レス) id: 868e71d769 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 更新お疲れ様でした！ 続編も楽しみにしています！ (2017年3月1日 21時) (レス) id: fbd987be71 (このIDを非表示/違反報告)
ふーにゃん - おうち!!いいですねぇ♪バカップルですねっ(/-＼*) (2017年2月27日 17時) (レス) id: e9ef864682 (このIDを非表示/違反報告)
ふーにゃん - すごいリアルのふまけんらしくてめっちゃにやけちゃいます(//∇//)これからも楽しみにしてます♪ (2017年2月8日 7時) (レス) id: e9ef864682 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なんこつ | 作成日時：2017年1月27日 2時
