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「10番。起きているか」

朝5時。まだ空は日が登りきっていないが、眠い目を擦りながら体を起こす

『起きてますよ』

「そうか、なら話を続ける。

今日から新しい囚人達が来る。お前はここの先輩として、規則やマナーを教えてやって欲しい。
出来るな?」

自分の返事を聞いたあと、満足そうに話を続けたリアム看守。
新しい囚人達……複数人か。ならこの物語の主役であると断定しても良さそうだ。

それにしても、囚人に規則やマナーの躾を頼むとは……なかなか信頼を置かれているのかもしれない。誇らしいことでは無いが少し嬉しくなった


『分かりました。では少し質問なんですが、複数人とは一体何人なのでしょうか。
あまりに多いと私にも限界があるので……』

これはただ単に切実な思いである。5人以上で来られたら恐らく過労死するだろう

「確かにそうだな。俺が聞いた限りだと3人らしい
3人だったらお前は大丈夫だろう?」

『まぁ、そのぐらいなら大丈夫です。
嗚呼、来るのは多分朝飯ほどですよね?それまで自由にしてて大丈夫ですか?』

「いいぞ、好きにしろ」

『ありがとうございます!』



さて、来るまでに7番の手記を置いてくるか。





*********



リアム看守が外に出てから約数十分。カラフルな3人を連れて牢獄に入ってきた
色つきでキャラが濃い……確定で主役達だな。

紫の奴がびしょ濡れで怪我をしてるのは無視した方がいいよな。うん


ri「よしこっちだ!
生意気なお前はここな

囚人番号6番だ」


そしてリアム看守が次々とカラフルな彼らを牢屋に入れていく。
紫は6番
黄色は8番
……猫(?)は9番だ


6番はかなり頭がいっているようで看守に殴り未遂(?)をして返り討ちにされ、日数を減らされたみたいだ。
流石にこれだけは言わせてくれ。阿呆なのか

医務室から6番を連れ戻してきたあと、リアム看守は朝食を取りに行った。
正直腹ぺこだったので助かる



si「ていうか医務室から帰ってくる時に気になったんだけどさ、クロノアさんの左側に人いるよね?」

kr「あ、俺も気になってたんだよね。
聞こえてたら返事とかってして貰えますか……?」


恐らく左側の人とは自分のことだろう。
警戒されない応答を試行錯誤する。

……最善策としては、まあこれだろう


『も、もしかして……!!あのPKST団ですか!?
俺大ファンなんですよ!!!』






pe「……え、?PKST団にファンなんているの?w
ガチかw」




まぁ、成功かな





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作者名:梅こんぶ | 作成日時:2023年6月5日 19時

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