少女の物語【Fate／Apocrypha】

聖杯大戦29 ページ4

シロウ・コトミネの正体は
ルーラー天草四郎時貞だった


「ジャンヌ・ダルクあなたには消えてもらうか、邪魔はしないで欲しかった」

あなたがいると彼女と静かに会話もできませんからね、という天草に疑問が浮かぶ



「彼女...？それは一体、」


「でもその必要もなくなりました、彼女から会いに来てくださったので」


そういい扉の向こうに視線を向ける天草



コツ コツ

歩く音が響く



扉の前で止まった人物にその場にいる全員が注目しある者は武器を構えている


その少女と見られる人物は白いフードを被り、手には杖を握りしめていた


「お待ちしてました」


「あなたはっ」



フードに両手をかけ顔を現す


「A！なぜ、あなたが」


「おや、気づいていなかったんですか？ジャンヌ・ダルク」


彼女は人間ではありません

彼女...Aはサーヴァントでもない

死なずに生きる、英雄紛いの魔術師



「それは...」


『それくらいにして下さい天草！ジャンヌも聞かなくていいよ』


「冷たいですね」


『貴方にだけです』


手厳しいですね、と言いつつ笑う天草

茶番はこの辺にして、と言い真剣な顔になる


「私と貴方の願いは一緒のはず」


そういい手を差し出してくる



『残念ながらジャンヌと共にしているのでそれは聞けませーん』


「A...」


もちろん、貴方に従うこともしません



「そちらに付いて何か得でも？」


『勘違いしないで貰えますか、貴方の願いと私の願い一緒？それは違います』

私はあくまで、願う者を見る側です

願いなんて、ありません



「本当にそうでしょうか？貴方は願わずにはいられないはずです」


『...』



天草が口を開きかけた瞬間

爆発が起こり赤のセイバーが奇襲をかけていた




「退るぞ！」




そう言われジャンヌとアーチャーと共に駆け出す


走りながらアーチャーとジャンヌは難しい話をしている


「A」


『は、はい』


いつもより低く響いたジャンヌに驚く


「お説教は倍、ですからね？」





抜け目ないな、と思いつつはい...と力ない返事をした

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