ピアノ２(智くん目線) ページ27
A「しゃと〜」
O「ん〜？」
A「しょーはー？」
コーヒー飲みながらAとしばらく遊んでたら「しょーは？」って聞かれて
そういうや戻ってこないな･･･って思う
どこ行ったんだろ？いつもはすぐ戻って来るのにな･･･
O「どこ行ったんだろうね？探しに行く？」
A「あい！」
「探しに行く？」って聞いたら「うん」って言うからAの手を引いて
リビングを出る
でも洗濯場に行っても翔くんは居なくて じゃあ自分の部屋に戻ったのかな？って思って
翔くんの部屋に行ってみてもそこにも翔くんの姿は無くて「はて？」と思う
A「しょー ないー」
O「う〜ん いないねぇ･･･どこ行ったんだろ？」
どこかに行く時 翔くんはちゃんと言っててくれる人なのにな･･･
O「･･･神隠し？」
必死に考えて出てきた答えが”神隠し”って･･･自分で自分が心配になる(笑)
大丈夫か？おいらの頭！
O「う〜ん････････････あ！」
ふと、最近翔くんがよく行く場所を思い出す
O「またあそこか･･･」
Aの手を引いておいらはその場所へ向かう
O「やっぱり(笑)」
そこは１階の１番奥の部屋 そこはピアノがあって防音になっている部屋
扉の向こうから微かにピアノの音がする
O「翔くん みっけ(笑)」
翔くんは２４時間テレビの前 よくここで練習してた
休みの日も仕事で帰りが遅くなった日も夜遅くまでずっと･･･
防音になってるから夜中に弾いても何の問題もないんだけど おいら心配だった･･･
だって翔くんはすごい忙しかったから 体壊すんじゃないかって･･･
あの頃 おいらだって２時間ドラマがあって忙しかったけど翔くんはもっと忙しかった
それでも仕事完璧にこなしてさ？その上ピアノの練習していつ寝てんだよって･･･
責任感の強い翔くん だから中途半端な事なんて出来なかったんだと思う
高校生達の思いに強く共感した翔くんだから絶対成功させたいって思ったんだと思う
それでもおいらは心配だった 「もういいんじゃない？」って何度も言いそうになった･･･
そして本番を迎えた
翔くんの後ろ姿を見つめながら聞いてたらさ？「あれ？ちょっと音ズレた？」って思った
でもそんなの気にならないくらい合唱もピアノの伴奏も感動する素晴らしいものだった
おいら本気で感動した
だけど 翔くんは違った･･･
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作者名：綾
| 作成日時：2013年9月23日 12時
