バレンタインデー〜10人それぞれの物語〜

慧ver ページ32

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その日から私は慧くん、


慧くんはAちゃんと


呼び合うようになり


放課後になると音楽室に行き


慧くんの弾くピアノを聴き


慧くんに家まで送ってもらう


という毎日を過ごしていた





そして2月14日…





バレンタインデーが来た…





もちろん慧くんに渡す





あの日は初めて話したから緊張していた





でも、あの日から毎日


慧くんと過ごしてきたので


ようやく緊張せず話せるようになった





しかし、今日は違う





慧くんに告白するんだ…





♪〜♪〜♪





放課後、いつものように聴こえてくる


伊野尾くんの奏でるキレイな音色…





ｶﾞﾗｯ…





慧「ぁ…


いらっしゃい♪」





『いらっしゃいって


ここは慧くんのじゃないでしょ？w』





慧「放課後の音楽室は俺のだもん♪」





『まぁ、確かにね？』





慧「それより、今日は


なんかいつもより早くない？




どうしたの？」





そぅ…




私は早く慧くんに想いを伝えたくて


いつもより早く音楽室に来た





『ぅん…




ちょっとね……』





慧「なになに…？




なんか悩みごと…？」





『いや…




そうじゃなくて……』





私は思いきってカバンから箱を取り出す





『これ……』





慧「俺に!?




ありがとう！」





告白…


しなきゃ……





でも、告白なんて


したことのない私は


告白の仕方が分からない…





でも…


自分の想いを伝えたらいい…！





『…好きです……///』





慧「…その言葉……


ずっと待ってた……」





『えっ……』





慧「俺も好きだよ…？




Aちゃんのこと好き…」





慧くんの奏でるキレイな音色…





その音色は私たちを





慧「これからもずっと…


ずっと…


となりにいてね？」





引き合わせてくれたのかもね……？





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