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李榻様に連れられ
大通りから横道に入り、暫く進んだ所に
大きな屋敷が見えてきた。
…これ、茶屋?
目の前には、豪華絢爛な大門が。
そして、そこから左右にのびる塀は
終わりが見えないほど遠くまで続いている。
どうやらここは、貴族御用達の高級料亭のようだ。
私の想像していたお茶屋さんとは
遠くかけ離れている。
榻「…ゴホン、では
君には少し外して貰おうか?」
毅「えっ、姉上もご一緒では‥?あっ、」
蒙毅様が私を姉上と呼んだ瞬間
李榻様の表情が歪んだ。
私に対する嫌悪感が伝わってくる。
榻「はっはっは‥姉上とは、A殿は
蒙家のご子息に随分慕われておいでですな。
だが、ご自分の立場を弁えて頂けますかな?」
気位の高い貴族は、
こういった主従関係に敏感なのよね
私は慣れているから、気にしないけれど。
「…申し訳ございません。
私は、庭を散策して参りますので。どうぞ、ごゆるりと」
やってしまったと…申し訳なさそうな顔で、こちらを見てくる蒙毅様
私は平気ですよ、と笑顔をおくる。
恬「……じゃあ言ってくるねA。
すぐ戻ってくるから、あまり奥まで行かない様に。」ニコッ
一応の笑顔…
けれど蒙恬様、目が笑っていませんよ…
すぐ戻るとは
李榻様とは話す事が無いと言っている様なもので‥
蒙恬様のちょっとした嫌味に気付いたのか
李榻様は最後に私をキッと睨みつけて行かれた。
…
料亭の庭には
季節の花々が一面に広がっており
奥には大きな池があり橋が架かっている。
橋の上からボー‥っと水中を覗いていると
水面に映る私の後ろに、ひとつの影が現れた。
男「……美しいですな。」
「え…っ、あ、
そうですね。美しい庭ですよね。」
男「いやいや、そうではなく…
こんな所で、美しいお嬢さんがお一人で。
何をしているのか気になり、つい声をかけてしまいました。」
そう言って現れた男は、私を品定めするように
上から下まで舐めるような視線を送ってくる。
関わらない方が良さそう…
「いや、あの…
私は…主人を待っているので、失礼します。」
そう言って立ち去ろうした瞬間
強く、手首を掴まれる。
私が使用人だと分かると、男の態度が一変し
そのまま強引に邸の方へと引っ張られた。
男「チッ…こちらが下手に出てみれば…
どこぞの使用人の娘か。
丁度良い、時間潰しに遊んでやろう。こちらへ来い!」
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花奏 - え、や、は、も、え、、、、。最高すぎる話です…。。李華様可愛いし…。てか絵上手すぎるうう!!ほんとになにもかも最高です!!ご馳走です!!よければ続きお願いします!!いつまででも気長に待つので!!応援してます!!! (2021年10月16日 18時) (レス) @page47 id: 62247007d8 (このIDを非表示/違反報告)
高木 - 続き見たい蒙恬大好きなので嬉しいですこの話好きです (2021年10月10日 8時) (レス) @page47 id: 1b00569172 (このIDを非表示/違反報告)
宮女 - 絵うますぎ (2021年9月23日 6時) (レス) @page47 id: 1b00569172 (このIDを非表示/違反報告)
水面 - 大好きな蒙恬、王賁から愛されるヒロイン、とても素敵です!読んでいて幸せな気持ちになりました!!是非是非、続きを描いてください!楽しみにしております!! (2020年5月23日 10時) (レス) id: e5123298f1 (このIDを非表示/違反報告)
miiiiih - とても素敵なお話でした!続き待っています! (2020年4月28日 23時) (レス) id: ed14337de3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ほたて | 作成日時:2017年5月29日 0時