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ーAsideー
ザッ…ザッ…ザッ…
男1 「おらっ、さっさと歩け!!」
男2 「もたついてんじゃねぇぞ!!」
「……ハァ、……ハァ」
……日が落ちてきた。
…これで良かったと思う。
あの時は、これが最善だった。
大丈夫…
じきに、戦を終えて戻ってきた
蒙恬様が気付いて助けに来て下さる…
【回想】
ー半刻ほど前ー
…
………
華「行くわよ!黄卧、岢燕」
「お待ち下さい、李華様っ!
交戦中の城に近づくなど…危険です!!」
華「貴方には関係ないわ。
その手を離しなさい!…放っておいて頂戴!!」
蒙恬様と王賁様の戦う姿を見に
こんな所までやって来たという李華様。
私の制止を無視して、
再び馬車に乗り込もうとする彼女を必死で抑える。
卧「お嬢…俺も反対ですよ!」
燕「同感です。
さっさと咸陽へ帰ります……よ…」バタッ
卧「え…燕ッ!?」
華「…キャァァァアア!!!!」
一瞬の事だった。
呆れ顔で李華様を諭す、岢燕と呼ばれた男が
突然、身体から血飛沫をあげ倒れたのだ。
それが背後から斬られたのだと
気付くのは、男が声を発してからだった。
男「おい…見ろよ。オンナがいるぜ?」
…
丘の上は城邑を一望できるが、
その背後は木々が生い茂る山へと続いている。
私が率いる救護兵は二千人程。
丘を拠点にし、戻って来る兵士の為に
野営や食事の支度をして待機していた。
私は李華様に気を取られて
完全に…油断していた。
背後から迫り来る、
この男達に気付けない程に。
卧「よくも…岢燕を…許さねぇ!!」
そう言って、怒りに満ちた黄卧が
荒々しく刀を抜き男へ向かって行った。
それに続いて残りの護衛兵達も李華様を
守るように陣形を整え、刀を構える。
男「…豪華な馬車だな。クックック…」
卧「うぉぉおお…!!!」
男1.2「隙だらけなんだよ糞がッ」バサッ
岢燕を切った男を、捉えたと思った瞬間
その横から他の男達が
二人がかりで、黄卧を切り捨てた。
卧「…っ、おじょ…う逃げて…」
華「嫌ぁああ!!
こ、こうがぁぁああッ!!!」
その様子を目の当たりにして
泣き叫ぶ李華様を、抑えながら
私も護身用の刀に手をかける。
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花奏 - え、や、は、も、え、、、、。最高すぎる話です…。。李華様可愛いし…。てか絵上手すぎるうう!!ほんとになにもかも最高です!!ご馳走です!!よければ続きお願いします!!いつまででも気長に待つので!!応援してます!!! (2021年10月16日 18時) (レス) @page47 id: 62247007d8 (このIDを非表示/違反報告)
高木 - 続き見たい蒙恬大好きなので嬉しいですこの話好きです (2021年10月10日 8時) (レス) @page47 id: 1b00569172 (このIDを非表示/違反報告)
宮女 - 絵うますぎ (2021年9月23日 6時) (レス) @page47 id: 1b00569172 (このIDを非表示/違反報告)
水面 - 大好きな蒙恬、王賁から愛されるヒロイン、とても素敵です!読んでいて幸せな気持ちになりました!!是非是非、続きを描いてください!楽しみにしております!! (2020年5月23日 10時) (レス) id: e5123298f1 (このIDを非表示/違反報告)
miiiiih - とても素敵なお話でした!続き待っています! (2020年4月28日 23時) (レス) id: ed14337de3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ほたて | 作成日時:2017年5月29日 0時