教えてあげて、サルトルさん【五条悟】

友達 ページ6

・









ハワイから帰国して約1ヶ月。





私はこの1ヶ月間、史上最悪な日々を送った。




悟さんやそのご家族への謝罪はもちろん、紹介してくれた悟の両親、そして私の結婚を死ぬほど楽しみにしていた父など、それはもうたくさんの人に頭を下げた。









そして、何より辛かったのが会社への復帰。





寿退社します！なんて言って散々祝われた挙句、行き遅れのお局さんを最後まで煽っていた癖に、1週間もせずに復帰したのだ。






こんなマヌケな奴いたら、私だって腹を抱えて笑う。









「よーA」




「…どうも、間抜けなOLAです」


「？なんだよそれ」




引っ越したばかりのマンションで、久しぶりの休日を謳歌すること4時間。

あっという間に終わってしまった平穏な時間に、私は小さくため息をつく。









「…で、またこんなトコまで何しに来たの」






ここは関東と言っても割と田舎。


ただでさえ都心と比べて交通機関も少ないというのに、律儀に週５で足を運んでくる悟。




高校生になっても遊ぶ相手のいない可哀想なヤツなんだな…と密かに同情の目を向けていれば、友達のいないお前に朗報と、悟は私に向かって嬉しそうに口を開いた。









「Aに会いたがってる奴ら連れてきた」













◇

友達→←再会

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す