教えてあげて、サルトルさん【五条悟】

再会 ページ4

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「それで、花嫁攫っちゃった訳だけど

一体どういうおつもりで？」




走り出した車内で、ベラベラとここ(ハワイ)に来るまでのお土産話をし続ける悟を、遮るように私は口を開く。









「この段取りの良さといい

だいぶ前から知ってたでしょ」




どうせ悟の親が私の結婚について話したんだろうが、なぜ態々こんな真似するのかと問い詰めるように聞けば、悟は長い足を所狭しと組み変え、悪びれもなく嬉しそうに笑う。









「だってお前

俺と結婚するって言ったじゃん」


「言ってねーよ」





そんなこといつ言ったと驚いて返せば、別にお前の意見とか求めてねーからと、恐ろしいことを言い始める目の前の変質者。








あまりにも横暴すぎる態度に返す言葉が見つからず、黙ったまま悟を見つめていれば、式を邪魔してしまったことに多少の罪悪感はあるのか、…悪かったと小さく呟いた。









「いや、そこはナイス」


「相変わらずクズだな。」






だって不本意な結婚だったんだもん。



別に恋愛結婚って訳でもなかったし？と、背もたれに寄りかかりながら溜息をつけば、悟はどういうことだと眉をひそめる。









「あの人、悟の両親の紹介だから」




そこまで言えば分かるでしょ？




そう言って笑えば、盛大に舌打ちを返される。









「なら俺と結婚すればいいだろ」


「なんだよならって」






悟のことそういう風に見たことないし、むしろ悟が私にそういう感情を抱いていたことが驚きだ。









「まず、悟と私とでは年齢も立場も違うでしょ」









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