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「ちょっと恥ずかしいので…もうこの話やめません?」
水原「そうだな、ごめん(笑)」
そう言ってスマホをしまってくれた水原さん。
そしてようやく安堵の波が押し寄せてきた。
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駅から車で移動すると、見るからにして高級ホテルに到着した一行。
水原「じゃあ俺は練習に合流するから」
「ありがとうございます!私は明日からですよね」
水原「そう。たっちゃんと一緒な」
「わかりました。ではまたお食事のときに!」
ヒルトン名古屋。
そこは私が目にしたことのないような、華麗であり落ち着きのあるエントランスを擁していた。
本当にこんな高級なところに泊まって良いのだろうか、と庶民的心情が働く。
隣を見ると、たっちゃんも同じような気持ちらしく、辺りをキョロキョロと見回していた。
ラーズ『チェックアウトお願いできる?』
『オッケー。ちなみにチェックインね』
了承したものの、普段からチェックインというものを他人にお任せして来た私。
エントランスのどなたに話しかければ良いのかわからず、思わず頭を抱えた。
「お客様、チェックインをなされますか」
「あっ、はい!お願いします!」
最終的には受付のお美しいお姉様に声をかけていただき、この難所を乗り越えることができたのだが。
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『たっちゃんはこの部屋だから。何かあったら受付に電話してね』
ラーズ「Oh, thank you!!」
たっちゃんの部屋の前で別れ、自分の部屋に入りウサイン・ボルトなみのスピードでソファに突っ伏すと同時に、感じたことのないソファの気持ちよさが全身に伝わってきた。
顔を上げると、ホテルとは思えないテレビの大きさ、漂白剤に漬けたかのように真っ白で枕が4つ存在する謎のダブルベッド、そして和モダンの窓の先には名古屋の絶景が広がっていた。
言えることはただ1つ。
名古屋を離れるまで思う存分楽しもう、ということだ。
「侍ジャパン、断らなくてよかった…!」
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まる(プロフ) - みゆじろうさん» 今年度から大学生になり、慣れない日々が続く中で更新頻度が激減しておりますが、必ず完結させますので寛大な心でお待ちいただけると助かります。今後もよろしくお願いします! (2023年4月15日 23時) (レス) id: 01772b3048 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - みゆじろうさん» みゆじろう様、コメントありがとうございます!できる限りリアルを追求して執筆してきたので、そのようなお言葉をいただけて幸いです。たくさんの素晴らしいWBC作品の中で1番と評価していただいたことも本当に嬉しいです! (2023年4月15日 23時) (レス) id: 01772b3048 (このIDを非表示/違反報告)
みゆじろう(プロフ) - あると思います。それに対しての訂正のコメントもあると思います。リアルさを求めれば求めるほど大変だとは思いますが、楽しませて読ませていただいている読者として執筆を応援しています。WBCを題材にしている小説の中で1番私は好きです。更新楽しみにしています! (2023年4月13日 2時) (レス) id: 7e0dd8129d (このIDを非表示/違反報告)
みゆじろう(プロフ) - はじめまして。楽しく小説読ませていただいております。選手の経歴や言葉、試合内容など知識がないと書けない小説だと感じています。その分、読者として妄想を広げつつ感情移入ができ、とても面白さを感じています。リアルな部分を表現する際に、ミス生まれる事も→ (2023年4月13日 2時) (レス) @page17 id: 7e0dd8129d (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - まいか様、コメントありがとうございます!声出しが上手く聞き取れなかったので教えていただき嬉しいです。直ちに修正させていただきます。温かいご指摘感謝申し上げます。今後もよろしくお願いいたします。 (2023年4月13日 1時) (レス) id: 01772b3048 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まる | 作成日時:2023年3月25日 10時