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大谷「金属バットは、センバツ少し見てたら久しぶりに打ちたくなっちゃって(笑)」
「そうだったんですね(笑)」
では私はこれで、とその場を立ち去ろうとしたその時だった。
大谷「Aさん、」
いつの日かフィットネスセンターで盗み見ていたあの筋肉質な手が、私の腕をしっかと掴んだ。
大谷「僕達、お会いしたことありません?」
「…えっ、」
大谷「昔、です」
もしもその「昔」が昨日の覗き見で無いのならば、凡人中の凡人の私は一体どこで出会ったのだろうか?
どんなに考えてもそればかりは分からなかった。
大谷「すみません、困らせちゃって」
「いえ、大丈夫ですよ」
大谷「本当にすみません」
と、永遠に謝罪を繰り返す彼の謙虚さに私は再び惚れた。
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「いつだろうな…」
ドーム裏を一通り見て回り、ドラゴンズミュージアムの中で私はひたすら頭を抱えた。
ただ1つだけ確かなことは、掴まれた腕が未だに脈打っているということ。
それはれっきとした恋の象徴だ。
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まる(プロフ) - みゆじろうさん» 今年度から大学生になり、慣れない日々が続く中で更新頻度が激減しておりますが、必ず完結させますので寛大な心でお待ちいただけると助かります。今後もよろしくお願いします! (2023年4月15日 23時) (レス) id: 01772b3048 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - みゆじろうさん» みゆじろう様、コメントありがとうございます!できる限りリアルを追求して執筆してきたので、そのようなお言葉をいただけて幸いです。たくさんの素晴らしいWBC作品の中で1番と評価していただいたことも本当に嬉しいです! (2023年4月15日 23時) (レス) id: 01772b3048 (このIDを非表示/違反報告)
みゆじろう(プロフ) - あると思います。それに対しての訂正のコメントもあると思います。リアルさを求めれば求めるほど大変だとは思いますが、楽しませて読ませていただいている読者として執筆を応援しています。WBCを題材にしている小説の中で1番私は好きです。更新楽しみにしています! (2023年4月13日 2時) (レス) id: 7e0dd8129d (このIDを非表示/違反報告)
みゆじろう(プロフ) - はじめまして。楽しく小説読ませていただいております。選手の経歴や言葉、試合内容など知識がないと書けない小説だと感じています。その分、読者として妄想を広げつつ感情移入ができ、とても面白さを感じています。リアルな部分を表現する際に、ミス生まれる事も→ (2023年4月13日 2時) (レス) @page17 id: 7e0dd8129d (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - まいか様、コメントありがとうございます!声出しが上手く聞き取れなかったので教えていただき嬉しいです。直ちに修正させていただきます。温かいご指摘感謝申し上げます。今後もよろしくお願いいたします。 (2023年4月13日 1時) (レス) id: 01772b3048 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まる | 作成日時:2023年3月25日 10時