【刀剣乱舞】胃袋で乗っとります。

参ります!!清光side ページ34

？「まさか…清光…？」

その声に俺達が振り返ると、そこには首に鎖が繋がれた状態で立っている小夜左文字と堀川国広が。

『お前ら…！』

間違いない、ウチのヤツらだ。

その証拠に二振の手首には主が編んでくれた【みさんが】とかいう名前の組み紐が(因みに薬研を見分けられたのもそのお陰だ、俺のはもったいなくて懐に入れてある)。

『咲良！コイツらも俺の仲間なんだ！』

桜花「はじめまして、審神者様のまどか様の所でお世話になっております咲良と申します」

咲良がまどかのヤツの名前を出すと二振の顔色がさっと変わった、ヤツから受けた暴力を思い出したんだろう。

堀「僕…帰れない…っ!!」

小「僕も…嫌だ…」

桜花「何故ですか？昔の主様ではないからですか？」

堀「アイツが…見習いが来るまで僕達は仲良く暮らしてたんだ」

小「でも…アイツと接した兄様や他のみんなが『主がヤツを虐めている』って言って、他の脇差や短刀も主を避けるようになったんだ…」

堀「でも僕は信じられなかった、兼さんにそのことを伝えたら…裏切り者って言って…僕を…斬ろうと…！」

小「僕も主がそんな人じゃないと思って、兄様に話したら…見損なったって…もう兄弟でもなんでもないって…」

そう言うと二振は思い出したのかはらはらと大粒の涙を溢していた。

堀「だから…」

小「帰るのが…怖い…っ!!」

『堀川…小夜…』

俺が声をかけられずにいると、咲良がそっと二振を抱き締めた。

桜花「堀川様…小夜様…よく頑張って耐え抜きましたね、私も微力ながら力になりますからあの場所を変えに帰りましょう？大丈夫、アイツらに手出しなんてさせませんから」

そう言って微笑む咲良の腕の中で、二振はまた大粒の涙を溢して泣いた。

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