銃弾 31発目 ページ32
視点なし
コン、コン、コン
未だ早朝、雄英高校の職員室に叩敲が響く。
『失礼します』
よく通る声が響き、扉が開かれる。
そこには紙の束を持つA。
服装は襟衣に外套、下袴と完全に仕事着だ。
『おはようございます。
早朝から失礼とは存じますが、本日から護衛につく野郎共の資料です。』
口調こそ丁寧だが、護衛につく"野郎共"と云っている時点で可笑しいと思う。
彼女は相澤の机に書類の束を置く。
相澤「透我、その格好は……」
『嗚呼、生憎のところ制服がボロボロで、予備もなかったんです。
まァ早朝から来たので見られては無いと思います。』
そう、彼女の制服は主に胸の部分が破けている。
流石に着てくるわけにも行かないので仕事着で来たのだ。
相澤「それで、護衛の人は……？」
『嗚呼、あの人らはギリギリまで来ませんよ。
逆に来なくて良いです、僕の負担が増えますから。』
完全に生気の抜けた顔で笑みを向ける。
ハッキリ云って怖い。
相澤「その護衛の方というのは…どういう人達だ？」
『……僕から見て、異端児で問題児。
仕事をしないのに入水をする、喧嘩っ早くて煽りに乗りやすい、もう一人は最初に云った奴の熱狂的な信者で暴走しがち。最後の奴は3番目と合わせると頭に血が上りやすい。』
相澤はドン引きした。
相澤(こいつより問題児かよ)
彼女にも前科はある。
一年A組の戦闘訓練序盤然りマスコミの件然り。
それ以上の問題児となると相澤の胃が開きかねない。
『ただ頭脳や体術、異能の使い方に於いてはトップクラスの実力者。
彼等を敵にして損はあれども得は無い、そんな奴らですよ。
恐らく……あの四人が暴れれば、この国……いや、世界全体すら敵に回せる。』
そんな奴らです。
全員が息を呑む。
彼女の表情は真剣、つまり真実を言っている。
『はぁ、何でよりによってあの四人を選ぶんでしょうか。胃薬、買うハメになっちゃったじゃ無いですか。』
そう云いながら遠くを見るA。
雄英高校護衛の開始。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 939人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
紫苑 - 続き楽しみです！！！滅茶苦茶文才に溢れてる、、、控え目に言って神作品✨ (2022年11月24日 17時) (
レス) @page39 id: d352e91313 (このIDを非表示/違反報告)
サラ(プロフ) - 続き楽しみです！！！！！！！！！！ (2022年9月8日 15時) (レス) id: 0407d7412e (このIDを非表示/違反報告)
こころ - 初コメ失礼します！続き正座待機してます！ (2022年8月16日 14時) (レス) id: fa05d75225 (このIDを非表示/違反報告)
佐久 - 咲良さん» はい！頑張ります！ (2022年8月14日 21時) (レス) id: d3a191d3aa (このIDを非表示/違反報告)
佐久 - 七巳流さん» それは良かったです！今後ともよろしくお願いします！ (2022年8月14日 21時) (レス) id: d3a191d3aa (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：佐久 | 作成日時：2022年8月5日 17時
