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「どうしてだろうね」

「何、急に」

「雄也と伊野尾ちゃん。何であんなに気が合うんだろ」

「僕に訊かれてもね。いのちゃんに訊いてみたら?『何で俺とは遊んでくれないの?』って」

「そんな事言ってねえし」

「いのちゃんにかまって欲しいって顔に見えるけどなぁ」

「だから、そんな顔もしてねえし」

「素直じゃないなぁ。ねえ、涼介。いのちゃんの事、好き?」

「いや、だから。好きだって言ってんじゃん」

結構な声が出てしまって、メンバーが数名振り返る。
こちらを見ているメンバーの中には伊野尾ちゃんもいて、きょとんとした顔をしていた。

「どしたー?やまだ、知念と痴話喧嘩かぁ?」

テキトーな感じで伊野尾ちゃんがいじってきた。

「おサイフと痴話喧嘩なんてしないよ」

「ちい、その言い方はなくない?」

「僕いのちゃんに、涼介とそんな関係だって誤解されなくないんだもん」

「やまだ、振られたねぇ」

「いや、そんな話じゃないからね!」

にやにやしてくる伊野尾ちゃんに、取り敢えず突っ込む。
楽しそうにこちらを見てくるその顔は、やっぱり整っていて、可愛らしいなと思う。

暫くすると伊野尾ちゃんと雄也はまた話し始めて、楽屋は先程までの空気を取り戻した。

知念はにっこり笑って俺を見た。

「かまってもらえて、良かったね」

「………別に、違うし」

伊野尾ちゃんの視界に入れて嬉しいとか、そういう事じゃないし。


ない、と思いたいけれど。


少しでも俺を見て笑って欲しいと思うもやもやは。

俺じゃない誰かに向けられた笑顔にたいするイライラは。

思い当たる事のあるような感情で。

数年前から答えを探している、伊野尾ちゃんに対する気持ちの名前が、もうすぐ見つかりそうな気がした。


でも、そのピースが答えにびたりとハマった時。


一体俺はどうすればいいんだろう。

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設定タグ:Hey!Say!JUMP , 山田涼介伊野尾慧 , やまいの   
作品ジャンル:恋愛
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たろう(プロフ) - 雪音さん» なんて嬉しいコメント!ありがとうございます。なかなか思ったように書けないなりにも、読んで頂いて感想まで頂いてホントに嬉しいです。気まぐれ更新ですが、またお目通し頂ければ嬉しいです。 (1月25日 22時) (レス) id: ad9f11bcb3 (このIDを非表示/違反報告)
雪音(プロフ) - 最後の2人が仲直りするシーンで感動して泣きそうになりました。たろうさんの書くお話いつも楽しみにしてます! (1月25日 20時) (レス) id: 287eadd06c (このIDを非表示/違反報告)
たろう(プロフ) - サツキさん» ありがとうございます。これからもサツキさんに読んでいただけるように、頑張って更新したいと思います。 (1月24日 23時) (レス) id: ad9f11bcb3 (このIDを非表示/違反報告)
サツキ(プロフ) - 返信ありがとうございます!ヤバいです!たろうさんに読んでいただけていたとは…。なんか、ものすごく気恥ずかしいです💦たろうさんの紡ぐ綺麗な文が大好きです。お忙しい中とは思いますが、いろいろお話を楽しみにしています。 (1月24日 21時) (レス) id: 35bce03242 (このIDを非表示/違反報告)
たろう(プロフ) - サツキさん» コメントありがとうございます!なんて嬉しくて勿体無いお言葉を……(涙)。私もサツキさんの小説を楽しみに読んでいた読者なので、サツキさんからコメント頂けて嬉しいです。ホントにタダの自己満足の文章を読んで頂けて、嬉しい限りです。 (1月24日 21時) (レス) id: ad9f11bcb3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:たろう | 作成日時:2023年12月15日 18時

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