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北「Aが大変だって言ったから
生徒会の集まりも無くなったし帰るぞ」
『え、無くなったの。ごめんね…』
北「Aのせいじゃないから大丈夫。」
お兄ちゃんには申し訳ないことしたな。
優「もう放課後だし、特別にAはジャージで帰っていいぞ〜」
『やった』
本当は制服じゃなきゃいけないけど、コーチ先生は甘いな。
樹「きょもはさっくんとでしょ？」
大「あーうん。樹は？北斗と猫ちゃんと？」
樹「そ、北斗が猫ちゃんと帰るから俺もついてく」
大「あー家近いしね」
樹先輩の家と私たちの家が近いことを知っている大我先輩。
となると、しょったも知ってることになるよね…
世間は狭い。
そしてお兄ちゃんの周りはかっこいい人ばかりだ。
人見知りなのに。
樹「じゃあきょも明日ね〜早めに寝なね〜」
大「はーい。じゃあね猫ちゃん」
樹先輩と大我先輩の謎の甘い会話を聞かされて
気がついたら私のほっぺがむぎゅ、と両手で掴まれていた。
『いひゃいれす』
大「すごい柔らかいじゃん。ほんとに猫ちゃんだ」
『ちがいますよ…』
大「焼き魚とか持ってくる？」
『やめてください』
このトーンは冗談なのか本気なのかよくわからない。
ひとまず大我先輩とは別れて私たちも帰路につく。
そういや、いつのまにか大我先輩とは自然と話せてたな…
あの人は意外とすごい感性をもっているのかも…
猫だと思われてるのは納得いかないけど。
猫ちゃんはあだ名なのに。
しれっと猫じゃらしなんて持ってこられそうで怖い。
呑気な考え事のせいで
樹先輩が浮かない顔をしているのに気が付かなかった。
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作者名：みちょん | 作成日時：2021年5月25日 23時
