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授業が始まって準備体操をする。
動くたびに先輩のジャージから香水の匂いがしてドキドキする。
それからチーム分けをしたんだけど…
奈々ちゃんとは見事に離れた。
しかも私が苦手な人たち。
性格は正反対でキャピキャピっていうか。
まぁ所謂…陽キャ。
「あの〜さ、猫ちゃん？だっけ？」
突然話しかけてきたのは
リーダーシップのある木村綾(あや)さん。
綾「気になってたんだけど…どうしてジャージ。
樹先輩のなの？」
周りに聞こえそうで聞こえない声で話す木村さん。
樹先輩という単語にまた胸がドキドキする。
『あ、の…』
少し睨むような目つきで、うまく言葉が出てこない。
先輩の名字の人はたくさんいるから。
田中樹って、フルネームで名前が刺繍されてるんだった。
借りたって言えばいいのかな…
でもなんで？ってなるよね…
なんて言えば…
綾「まあいいや。よろしく」
なんとも冷たい声で放たれた言葉。
『あ、うん…』
やっぱり、人見知りの私はすんなり人と話すことは難しい。
なんて伝えればいいかわからなくなってしまう。
自分の情けなさにため息をついた時
試合が始まるホイッスルが鳴った。
．
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作者名：みちょん | 作成日時：2021年5月25日 23時
