ライオン先輩と猫ちゃん (ページ33)

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それから教室に着くなり
ジェスと慎ちゃんに茶化された先輩は

うるせーよ！なんて大声を上げながら

さらっと戻ろうと方向転換をする。

『あ、ありがとうございました』

樹「ん、また昼ね」

毎回毎回お別れするたびに次の約束をつけてくれるから

また会えるんだなって、少し元気になる。

先輩と別れたあと
ジェスと慎ちゃんは昨日のことを根掘り葉掘り聞いてくる。

慎「どこいったの？」

ジ「何したの？楽しかった？」

『一度にいっぱい質問しないで』

慎「ごめんごめん」

軽めに謝る慎ちゃんは何故か嬉しそうだった。

『なんでそんな嬉しそうなの』

慎「いやぁ、嬉しいじゃん、
　 Aがこんなに明るくなってきてさ」

『…え、そう？』

ジ「たしかに表情明るくなってきてるよ？」

慎「結構話すようにもなってるし！」
　

俺は嬉しいぜぇ〜！なんてまたジェスとふざけ始める。

慎ちゃんとジェスにはびっくりするくらい素早く打ち解けられたから。

私の感情を読み取ってくれることが多い。

そんな彼らに、"明るくなった"。

そう言われて、私だって嬉しい。

『慎ちゃんとジェスが笑わせてくるおかげかな』

慎「なーに！この慎ちゃんに任せればこんなもんだい！」

ジ「俺だって負けてねぇよ〜AHA！」

最初はどうなることやらと思ったけど
最高に楽しい友達をみつけたみたい。

たまにお兄ちゃんと話す慎ちゃんとジェスは

お兄ちゃんのキャラをわかってるかのように
不憫な扱いをすることが多い。

嬉しいのか結構楽しそうに
ツッコむ姿を見て、こっちも楽しい。

誰とでもすぐ仲良くなれる武器を持つ

二人だから、私も少しずつ変われているんだと思う。

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