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．
樹「今日一緒に帰ろっか」
北「あ〜俺も遅くなるしなぁ」
樹「委員会ないでしょ？」
『今日はないです』
樹「ん、じゃ決まりね。
ちょっと寄り道しよっか」
北「あんまり連れ回すなよー」
『行きたい』
翔「ほーら、北斗が過保護すぎて
猫ちゃんに好奇心が芽生えちゃったよ」
北「…それは否めない」
初めて誰かと放課後出かける…
楽しみだなぁ。
樹「んは！(笑)楽しみって顔してるね(笑)」
お兄ちゃんとしょった、一緒に樹先輩の顔を見る。
樹「え？なに？」
北「いや、よくわかったなって…」
翔「猫ちゃんあんまり表情出ないから…」
樹「いや、結構わかりやすくなってきたけど…？」
拍手喝采、みたいな雰囲気で感心してる二人。
『人見知りで悪かったですね。』
翔「あーうそうそ！そんなこと思ってない！」
『しょった嫌』
翔「まって、パニックパニック。嫌とか言わないでよもう…」
『人見知り気にしてるのに。』
北「そうだよな、Aごめんね？」
『…うん、いいよ』
昔から人見知りを気にする私は、猫ちゃんって言われることが嫌いだった。
だって、猫なんて懐かないし、引っ掻くしツンツンしてるから。
それが自分と似てるって。嫌だなって。
けど、それを変えてくれたのはしょったで。
しょったは私のことを頑なに猫ちゃんって呼んでた。
"目が綺麗で、スラッとして。心開いたら甘えん坊。いいとこばっかじゃん。"
私の猫に対するネガティブな印象を全て変えてくれた。
だから、しょったは特別。
ほんとは樹先輩にも猫ちゃんってあだ名が知られていることが少しショックだった。
見た目だけで言われるあだ名は嫌だ。
ちゃんと、先輩には私を知ってほしい。
だから、一緒にいたい。
『樹…先輩。』
樹「えっ…」
『…え？』
樹「あ、ごめん、初めて猫ちゃんに名前呼ばれたなって…」
『…間違ってましたか？』
樹「ううん！合ってるよ！！！」
北「A、何か言いたいことあったんじゃないの？」
お兄ちゃんが優しく問いかけてくれる。
『あの…私と。』
樹「うん」
『仲良く、してください…』
．
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作者名：みちょん | 作成日時：2021年5月25日 23時
