ライオン先輩と猫ちゃん (ページ15)

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３限目が終わった頃、なんだか廊下がざわざわしていた。

樹「お、いたいた」

『えっ、なんでいるんですか』

樹「移動教室でさ、次体育～」

動くぞ～ってガッツポーズしてる先輩。

意外。ちゃんと体育やるんだ。

樹「俺結構真面目だからね？(笑)」

『…意外です』

樹「ねぇ～北斗～」

北「それはお前の見た目のせいだろ」

『お兄ちゃんいたんだ』

北「え、樹しか見えてなかった？ずーっと横にいたよ？」

『しょったもいるじゃん』

俺は？無視？お兄ちゃん泣いちゃうよ？って、聞こえるけど。

私はお兄ちゃんの横にいたしょったに話しかけた。

翔「よっ、久しぶりだなぁ～」

『ちょ、やめて。』

ぐしゃぐしゃ～っと一気に頭を撫で回すしょった。

これは小さい頃からやられてる。

翔「最近会えてなかったからなぁ～」

きっと、先輩が私と一緒にいる宣言をして

お兄ちゃんもしょったも遠慮することなく、私のところに来るようになったんだと思う。

じゃなかったらこんなことありえないよ。

『寂しかったの？』

翔「そりゃ寂しいよ～」

『嘘っぽい』

翔「嘘じゃねぇし(笑)」

『顔がニヤけてる』

翔「そりゃ久しぶりだから」

やっぱり何回会ってもしょったは甘い。

チラリと横を見てみると、先輩がちょっと不貞腐れてた。

樹「しょっぴーにはそんな顔するんだね」

『…幼馴染ですから』

若干クラスがざわついてる気もするが。

お兄ちゃんは気にすんな、と肩を叩いてきた。

樹「俺も頑張ろ～」

『もうチャイムなりますよ』

北「やべぇじゃん、行くよ～」

翔「ん、じゃあね」

樹「いい子で待っててね」

『…早く行ってください』

名残惜しそうにしてる二人を引きずるようにしていくお兄ちゃん。

この三人面白いな。

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