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「このままでは学園が火の海です!誰かあの狸を捕まえてください!」
「チッ……かったりぃな。」
「アラ、狩りはお得意でしょ?まるまる太った絶好のオヤツじゃない。」
「なんで俺が。テメェがやれよ。」
「クロウリー先生、おまかせください。いたいけな小動物をいたぶって捕獲するというみなさんが嫌がる役目、この僕が請け負います。」
「さすがアズール氏。内申の点数稼ぎキマシタワー。」
「なあ、誰かオレのケツの火ぃ消してくれてもよくねえ!?」
「みなさん、私の話聞いてます!?」
「はぁ…。狸捕まえるくらいアンタがやりゃいいだろ、センセー。」
「オレ様は狸じゃねーって何度言わせるんだゾ!偉大なる魔法士になる男、グリムとはオレ様のことだゾー!」
「はぁ…」
駄目だ。本当に協調性が無さすぎる。教師陣は頭を抱えて溜息をついた。早く誰か狸くんを倒してくれないかな…でも、こんなことを言っている俺も協調性がないのかもしれない。
「威勢のいい小動物ですね。リドルさん、お願いできますか?」
「違反者は見逃せないからね。さっさと済ませるとしよう。」
2人は狸くんのいる方へ駆けていった。
こういうのを見ると、学生時代を思い出す。要件は違うけど、デイヴィスと学園中を駆け回っていたっけ。少しだけ後ろからサポートしよう。そう思って俺もマジカルペンを持ち、立ち上がった。
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作者名:ユウ | 作成日時:2023年7月2日 6時