NRCの喫茶店。【ツイステ】 (ページ3)

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1.深夜二時ページ3

「ふぅ…これで仕込みは終わりかなぁ」

深夜2時。やっと仕込みが終わり、腰に手を当ててぐーっと体を伸ばした。俺は夜型人間なので、朝に仕込みをやるよりも、夜にやったほうが効率が良い。

突然、カランコロン、とドアを開けた時の鈴の音が鳴り、ドアの隙間から風が吹く。

(おかしいな、もうとっくに閉店時間は過ぎてるんだけど…)

少し苛立ちを覚えながらも、俺はドアの方向を見た。すると、白と黒の特徴的なコートを揺らしながら、「まだ開いてるか」と伺う、幼馴染のデイヴィスがいた。

「開いてません。3時間は過ぎてますよ、お客様。お引き取り願います。」

圧をかけつつデイヴィスの背中を押す。やっと寝れるところだ。ここはお引き取り願いたい。もう一度俺はデイヴィスの背中を押した。(びくともしなかった)

「少しくらい良いだろう。やっと入学式の為の掃除が終わったところなんだ。…何か飲み物をくれ。」

カウンターの小さい椅子に行儀よく座り、コートを脱ぐデイヴィス。メリハリのある身体は、彼のストイックさを表しているようだ。

(それが様になってるところがまたイライラするんだよな〜…)

苛立ってるというのをわからせるために、試しに机を指でトントンしたが、なんの効果もなかった。
仕方ないからコーヒーを淹れてやる。感謝してほしい。まあ、余ったコーヒーだけど…

「はい。コーヒー…余物だから不味いかもよ。あとこれ、レーズンバター。買っといたやつね。半分ずつ食べよう。」
「！ああ。」

レーズンバターを差し出した瞬間、デイヴィスの目が輝いたのがわかった。昔と変わらない反応に、俺は思わず笑ってしまう。こういうところが、デイヴィスのいいところだ。いつも生徒には厳しいが、こんな一面もあるんだぞ、生徒くんたち。
俺は今度の話題にしようと思い、ズボンのポケットに入っていたメモ帳にささっとバレないように書き込んだ。

私はレーズンバターを食べたことがないので、コーヒーと合わせて良いのかどうかすら分かりません。見逃してやってください。