貴女が一番好き ページ21
花火大会が終わった帰り道、
「花火綺麗やったなあ〜〜〜、」
「バーーンて、えらいデッカい花火ありましたよね、
ビックリしましたわあ、やっぱ花火は良いですなあ〜」
花火を見終わり、そろそろ帰ろうかとし始めた人々が、
ぞろぞろと花火大会会場から歩きはじめる。
「あ、そうや、ねえね、とうじ、これあげる、」
甚爾の背中におぶわれている琥鉄が、
甚爾に、綺麗な可愛らしいブレスレットを差し出した。
「さっき、輪投げで当てたんや、ウチの今日一番の戦利品やで！
これな、２つ当てたから、１個ずつ、お揃いで持っておこうや、」
それは、雑貨屋さんに売ってそうな、小学生の女の子が喜びそうなプレスレットのアクセサリー。
「んな可愛いの着ける柄じゃねえけど、ふ、まあわかったよ、」
「ふふ、お揃いお揃い、おっそろいや〜♪」
琥鉄が嬉しそうに、足をバタバタとさせはしゃいだ。
ザワザワと、「花火綺麗だったねえ、」、「チョコバナナ美味しかった〜」「また来年も来たいね、」と、思い出話しに花を咲かせる人混みの中を、
二人も歩いていく。
お祭りもそろそろ終わる。
「うちからのプレゼントやからな、とーじ、
とーじにだからあげるギフトなんや、」
「なんだ、俺のことそんなに好きかお前、」
冗談半分、といった感じに問う。
「好きやよ、」
普段なら、ふざけて真面目に返さない琥鉄が、
スッとそう答えた。
「直哉もまあまあ好きやけんな、
でも、とうじは、もっと好きなんよ、」
甚爾の背中に頬をくっつけ、目を伏せて閉じ、
微笑みながら、ゆったりと琥鉄がそう語る。
人混みの中、その言葉が、声が、妙にハッキリと聞こえるようで、
甚爾は目を見開き、一旦足を止めそうになった。
驚いた表情のまま、甚爾が、己の背中にいる琥鉄に、
顔を向ける。
琥鉄は、甚爾の背中に顔を寄りかからせたまま、
スゥスゥ・・・と、寝息を立て始めていた。
「・・・なんだ、寝たのか、」
随分はしゃいでいたものな、遊び疲れたか、と、
甚爾は前を向いた。
幸せそうな顔で寝ている琥鉄に、甚爾もフッと、
ぎこちなく微笑み、
ゆっくりと前を向き、
背中にかかる重みを感じながら、
雑踏の中を、再び歩み始めた。
ーーー夏も、そろそろ終わる。
そんな余韻を感じながら、屋台が並ぶ道の人混みの中を、
帰路についた。
夏休みの宿題のドリル「夏の友」って、なんで夏の友って言うんだろうね→←育毛剤と夏夜の花火
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夢楽笑☆(プロフ) - ミントパインさん» わあ〜コメントありがとうございます！！面白いと思って頂けて良かったです！そんな褒めて頂けて嬉しいです(＾∇＾)ﾉ♪あざっす！！！です！！！ (2023年1月25日 23時) (
レス) @page38 id: 91488f7b93 (このIDを非表示/違反報告)
ミントパイン(プロフ) - 面白すぎる…何故このような面白い作品を作れるのか、同じ作者として尊敬します！ (2023年1月19日 0時) (レス) @page23 id: d3c57e24ac (このIDを非表示/違反報告)
夢楽笑☆(プロフ) - ゆめさん» ありがとうございます！愉快でマイペースな主人公のほのぼの日常ライフを描きたかったので、楽しんでもらえて嬉しいです！神だなんて、そんな〜エヘヘへ(ʃƪ＾3＾）（笑） (2023年1月17日 3時) (レス) id: 91488f7b93 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ - 可愛すぎる…神ですか？神ですね。 (2023年1月16日 17時) (レス) @page17 id: 00b5af4eb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夢楽 笑 | 作成日時：2023年1月6日 23時
