A whole new world14 -jaejoong-

交渉 ページ5

事務所の中、
宴会場に行った桃さん以外の4人で机を囲んで座った。


桃さんの弟さんに言われた事。

明洞にあるこのお店の系列店が、江南にも出店する。


私には店舗のフロアには出ずに、
2店舗の発注なんかの事務処理云々や、広報として働いて欲しい。との事だった。

正直、企業の目論見としては、私が勤務している。という事がオイシイらしい。


要するに目に見えない広告塔になれって事かな。


もう辞めるだけなのに、店長が定休日に来いって言ってた理由が分かった。

店長からこの話をしようと思ってたのかも。



桃弟「Aさんを商品にしているみたいで気が引けるんですが・・」


上層部からの指示で私の説得役として来てくれたらしい弟さん。

本当に申し訳なさそうな顔してた。


桃弟「最低限の事務処理さえしてくれれば、勤務時間はほぼフレックスで、ジェジュンさんの活動に合わせられますから」


そう言ってジェジュンを見る。

私一人の問題じゃないって理解してくれてるから、彼も呼んだのかな。


ジェジュンは私の手を握ったまま、じっとその話を聞いていた。



店長「どうかな？条件も見直すし、決して悪いようにはしない」

「はぁ・・・」



結婚するまでの長期ビザ取得の為に、
無理を聞いて就職させてくれた会社。

ジェジュンとの事情も汲み取ってくれるなんて、
本当は諸手を上げて喜ばないといけないのかもしれない。



「どう・・しようか？」



ジェジュンを見上げると、
なんとも言えない表情をしていた。

穏やかに微笑んでいるようにも見えるし、
ちょっと悲しそうにも見える。



JJ「Aのしたいようにして」



優しい声に、



「・・・私・・・」



少し考えた後、言った。



「お断り・・・します」

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