A whole new world14 -jaejoong-

独占欲の印 ページ23

ついつい桃さんと調子に乗って、
自分まで買い物三昧した結果の紙袋を両手に抱えてエレベーターに乗る。


「独占欲・・・か」


どんどん階数の数字を増やしていく表示を見上げながら呟いた。



桃”信じられない！？あの独占欲の固まりが！”

SY”身体中につけて俺の！って主張しそうなのに！”



2人の本気で驚いてた顔が目に焼き付いてる。



ジェジュンは、私にキスマークをつけた事がない。

肌に強く吸い付く事はあっても、
跡が残るほどじゃない。


つけられる事は嫌じゃないけど、
別につけて欲しい、とも思わない。


30歳にもなってキスマーク。なんて
むしろ恥ずかしい。とも思うし、


これまで付き合った彼にキスマークをつけられた事が無いから、


彼が私に”跡”をつけない事も気にした事は無かった。



でも・・・。



独占欲。

自分の物っていう自己顕示。


これまでの彼の言葉や行動と思えば、
その気持ちがない訳じゃないのはよく分かる。


だって、”ヤキモチ妬き王子”だし。


あたしがジェジュンに夢中だって事、
彼もちゃんと分かってくれてるから、

わざわざキスマーク。なんて
若いカップルがしそうな事をしないだけなのかな。


ジェジュンが嫌いなのかも。


撮影で上半身裸。なんて事も多いし、

っていうか自ら脱いじゃうタイプだし、

自分が困るから私にもしないだけ？



そう自分に言い聞かせるけど、

今日のソヨンちゃんみたいに、
ふとした時に、誰かに彼の愛の痕跡を見つけてもらうくすぐったそうな表情。


ちょっとだけ、いいなぁ〜。なんて。


なんとなく、幸せの代名詞のあらゆる全てを手に入れたらもっと幸せかもって思う自分に、



「贅沢病・・・」



また一人でエレベーターの中で呟く。


それでも、彼の形の良いピンクの唇を思い返して、


今日は何時に帰ってくるのかな。


思った時。


〜♪


ショルダーバックの中から着信音。


表示された相手を不思議に思いながら電話を受けると、



YC「あ、ヌナ？今家？」



少し・・・

いや、かなり掠れたハスキーボイスが聞こえた。

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