椿姫物語 5【世界一クラブ】 (ページ10)

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秘密の話をページ10

〜コウ side〜

待て待て待て待て待て待て
僕が？この僕が？負けた？
しかも、連戦？連敗だよ？

散「あ、あの...
ごめんなさい...」

コ「いや、大丈夫だよ」

そんな訳が無い、今の自分
の顔が歪んでる自信は十分
に有る

コ「もう1回！もう1回！」

やけになった僕は何回も勝負し
何回も負けた、それを認めたく
なくってこの後もずっと時間が
あれば勝負しまくって...

〜4年前〜

ーカツッ

散「チェック」

コ「ん"ぁあ〜〜〜！」

今日は親族全員で旅行しに来た
僕達は相変わらずチェス対決を
していたが

コ「ん"ん"...っ」

散「......コウ君は
謎解きって好き？」

コ「え？まあ、好きだよ？」

散「実はこの家にはねっ
秘密があるらしいよっ...
！？」

彼女は眼下のチェスを見な
がらぽつりぽつりと、話し
出す

散「父が...」

『この謎は、誰にも解けない
でも解ける様に出来てはいる』

『もし、解けたら？』

『解けたら』

散「幸せになれるんだって」

コ「幸せぇ？具体的には？」

散「さあ？」

知らないんかーい、いや
知らないから謎解き要素
があるし...

散「でも、もしその
謎が解けたら...」

ーにこっ

散「コウ君だけに教えるねっ」

散「...あ、他の皆には
言わないで...！？」

コ「...ふはっ」

僕は、思わず笑ってしまったっ
愚直過ぎるにも程があり過ぎる
よ

コ「...うん！」

コ「僕達だけの秘密だね！」

ーザァッ

月「ところで、椿は？」

瑛「お腹痛いらしいから
宿らしい、残念だなあ...」

「ねー」

月「コウ、アンタも海に来」

コ「これならどう！？」

散「躱してチェック」

コ「ン"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"！」

「「またやってるし...」」

コ「もっかい！もっ」

雀「散雁」

もう一度やろうと言い掛けた
時だった、雀礼叔父さんが僕
の言葉に被せ気味に散雁に声
を掛けたから

雀「少し散歩したいんだが
補助、お願い出来ないかね
？」

散「はっ、はい」

雀「すまんねえ、コウ君
もし良かったら帰った時
ワシがお相手しよう」

叔父さんは紳士らしく笑みを
浮かべ謝罪したので僕も笑み
を浮かべて是非と社交辞令を
言った