椿姫物語 5【世界一クラブ】 (ページ44)

今日:2 hit、昨日:6 hit、合計:2,403 hit

好奇心は猫をも殺すページ44

〜No side〜

コ「...幾つ、だったかなあ...
少なくとも和馬の家出前の話
だよ」

コ「あの時の僕って...親兄弟の
秘密を暴くのが兎に角、好きな
悪戯っ子で...」

コ「(まだ散歌ちゃんには出
会っていなかったからなあ...
とんがりコウ、とか言ったり
...)」

コ「和馬の日記や椿ちゃんが深夜
テンションで書いたポエムとか...
ねぇね達が自分の胸に対する怒り
を綴った本やら...」

徳「(何ソレ超見
ゲフンゲフン)」

コ「だからかなぁ、風早叔父
さんの書斎とかを漁ったのも
さ...」

ーばさばさ

コ「ふっふふ〜ん...♪」

コ「叔父さんってばツメがあっ
まいんだよね〜！いくら、扉に
鍵を掛けたって窓が開いてちゃ
意味ないし」

コ「(まあ流石に3階の窓から
入ろうだなんて思う人はいない
でしょうし？)」

コウは手始めに世界犯罪史から
でも読みますかな、と背伸びし
本に手を掛けたが運悪く服に引
っ掛かり

ーバサササササッッッ

コ「...ぃっ、う」

溜息を吐いたコウは散らばった
本を集めながら、少しだけ中を
読む

コ「(ミステリーと？童話と
これは...家系図かな？後は...)」

ーぴた

コウは手を止めてその本
に映る人物の写真を見る

コ「...キレー」

茶髪に金色の目をした女性が
此方に向かって微笑んでいた

自分とはまた違う美しさで
自分が『綺麗』なら彼女は
『奇麗』と言える

コ「(...でも、誰だろ？)」

自分の記憶が確かならこんな
女性見た事も聞いた事も無い
なら、親達の知り合いとかに
なるのか？と彼は悩む

コ「えーっと、名前は...」

ーガチャッ

コ「わぁぁぁぁ！！？」

功「コウ？一体、何
をしているんだ？」

コ「いや、あのっ」

首を傾げていた功徳はコウが
持つ本の存在に気づくと顔が
凄まじい形相になる、それを
見たコウは直ぐに謝り全部は
見てないよ！と言う

功「...そうか、だがこのまま
見過ごす訳にも行かないから
な」

コ「あ、は〜い...
退散しま〜す...」

部屋を出る前にコウは
聞いてみた、彼女は誰
かを

すると功徳は

功「...私の姉だ、写真
でしか知らないがな」

と少し素気なく吐いた