椿姫物語 5【世界一クラブ】 (ページ42)

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〜No side〜

コ「まず僕からね、何で君は
和馬には『妹』がいると断言
した？何より...和馬に兄弟が
いる事は誰に？」

徳「夏祭りの夜に爺さんがな
妹だと分かったのは....思えば
初対面の時だな」

コ「初対面？」

徳「和馬に協力を申し出た時に
まあ喧嘩になったんだ、でも...
美雪さんが現れて」

徳「その時、確かに言ってた
『美雪姉さん』って同時に」

コ「...発音の違いじゃないかな？
義姉さんって本人は言ったかもよ
？」

徳「これを前提にさせてくれ
...まさかこの理由で投了する
のか？」

コ「...NO、続けて」

この前提が合っているなら二人は
双子の兄妹である、なら何で二人
は苗字も違ければ婚姻関係にあり
いやあったのか

徳「二人は互いが兄妹である事を
知っている素振りが幾つかあった
だから、二人が病院で偶々...入れ
違えたとかは無い」

徳「養子に出されたか？なら
婚姻自体がおかしな話だろ？
婚姻後からの血縁関係が発覚
？これも無い」

徳「ここで正直お手上げだった
だからもう後は荒唐無稽な話を
がむしゃらに考えたよ」

徳「そしたら思いの外
良い推理が組み立って
しまった」

徳「器と中身の違い」

コ「それは、どんな？」

徳「結婚が出来るのは...まあ色々
あるけど、要は血が繋がってなけ
ればいい話だ」

徳「Aの肉体が仮に
別の誰かのだったら？」

コ「...理は通ってる、中身が妹で
あっても外側が血も繋がらない別
物だったら法律上の問題は無い」

コ「ならその肉体は？
一体、誰のだって？」

徳「分かるだろ？」

コ「まあね」

「「椿しか有り得ない」」

徳「慎重深い和馬との婚姻はまず
難しい、だから唯一、関係にある
椿が選ばれるのは当然だ」

コ「その通り」

徳「結論、和馬の
『妹』はAである」

光一は頬杖を着く
コウに点数を求む