椿姫物語 5【世界一クラブ】 (ページ5)

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1つの器にページ5

〜No side〜

徳「二人が、兄妹...！！？」

当初の目的を忘れ観光しまくる
すみれを捨て置き二人の尾行を
していた光一は、口を手で覆い
隠し狼狽した

徳「(二人が兄妹なら婚約自体
認められない筈だ...！！何より
爺さんは亡くなってるって...！)」

徳「(落ち着け、光一...！
冷静になるんだ！まず現状
整理だ...！)」

1.椿は和馬の妹(？)であり
同時に、現婚約者でもある

2.だが妹は亡くなっている

3.Aは婚約者だが元だと
二人は言ってる、しかし功徳
さんは今もしてる

徳「(周りに破棄したと思わせる
為か？なら何で？何か隠したい事
がある？椿か？いや、功徳さんの
あの様子だと知ってる様だし...！)」

気になる事だが今はまず当初の
目的を果たさねば！！と光一は
改めて二人を見るが

徳「いない！！」

ータッタッ

健「はーっ、はーっ...！えへへ
今頃ビックリしてるかな！光一
！」

光一の存在に気づいた健太
は何故か知らないが光一が
蹲ってる隙に港へと逃げた

健「ふっふっふっ...これはもう！
僕が『世界一、逃げ足が早い男』
って事の証明だね！」

「誇らしげに言ってるけど
何の名誉でも無いからね？」

健「ええっ！！？」

二人は笑いながら浜辺を歩いた
前までの気まずさなんて無かっ
たかの様に笑った、笑って笑っ
て...その末にAは言う

「...あのさ、もうやめない？
お互い...見て見ぬフリすんの
さ」

少し前を歩いていた
健太は、足を止めた

健「...で、でも...さ
...どうするの？」

また付き合うの？

「分かんない」

ううん、違うよ

健「........わ
分かんないんじゃん！」

一緒にいても辛いだけだよ

ーポタッ

「分かんない、よっ...！」

振り返った健太はいきなり
涙を流されギョッとし歩み
寄らなかったが目を逸らさ
なかった

「分かんないんだよ
確かに分かんないよ」

「だってそれは、当主として
の私が持ってた気持ちだし...」

私がもう1人いるって言ったって
誰も信じてはくれないと思うから
言わなかった

飽きていたのは当主としての
A、後悔とかを押し付け
られるのは私

「変だと思うよっ？二重人格なの
か自体が、まず分からないし...っ」

今、泣きじゃくってる私は
確かに君が好きじゃないよ