飛び入り参加 ページ30
〜No side〜
ーずびっ
月「......何で私の行く
先々にいんのさ...」
「偶々だよ、徳川君と
一緒に帰ってたんだよ」
月「(『徳川君』...なら
今のコイツは本来の...)」
「何されたの？」
月「...関係ないでしょ」
「ある」
月「無い」
「あるッッッッ！」
痺れを切らしたのか手を
振り解き振り返ったA
は悔しげな顔をしていた
「大切な人が泣かされててもッ
相手に怒りを、感じててもッ」
「...関係ない、って言う？」
月華は理解した、彼女は
自分を好いているんだな
と
月「......はぁ？」
「...気持ち悪いって言われても
いいよ、自分でもダメなヤツだ
とは思う」
「私は...君よりも背丈は低いし
力がある訳でも無愛想な訳でも
無い」
「寧ろ世間からは守られる
側に、見えてんだろうね...」
「側から見たら私達はカップルに
見えなくも無いね、でも私達を知
ってる人からしたら異質に見える」
「世界はお姫様と王子様
しか、認めてくれない...」
月「.....それは、そ」
「ならッ」
ーガッ
「君を守る騎士になる」
「...王子様になれないなら
お姫様ぐらいになれるなら」
「そんな世界から守ってあげ
られる騎士ぐらいにはなれる
でしょ？」
あぁ、神様は何と慈悲深い
のでしょうか！彼女に第二
の王子様をプレゼントして
くれたんです！
彼女がはいと言えば両者ハッピー
エンド！アカデミー賞も自ら祝福
するぐらいの大作の出来上がりだ
！
さあ、笑みと返事を彼女へ
さあ、彼女の手を取るんだ
そうす
ーガッ
月「ふざけんな」
あれ？あれれ？何で君が観客席
に来てるんだ？何で君は
襟首を掴んでるんだ？
月「もうこんな三文ロープレ
もクソなナレーションなんざ
ゴメンだ」
おや？何故だい？君がお姫様に
なれて彼女も君への想いを成就
出来るラストチャンスを与えた
のに？
月「...ハッ」
月「君がお姫様になれる様に？
彼女も私に対する想いを、成就
出来るチャンス？」
ーバキャッ
月「知った様な口
ほざいてんじゃねぇよ」
迷わず鼻！今のは効いたなあ！？
でもいいの？神様直々のチャンス
はもう無いよ
月「よく言う...」
月「神様は
...何だ、よく分かったな
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作者名：スカーレット | 作成日時：2021年12月15日 14時
