椿姫物語 5【世界一クラブ】 (ページ20)

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だったら、もうページ20

〜No side〜

ーキィッ

散雁に連れられるがままに
コウは、タクシーから降り
パーティー会場に向かう

散「此方です」

コ「いや無理だよっ、やっぱり
タキシードとかに着替えてから」

散「そうしたらパーティー
が終わってしまいますよ」

コ「だってっ」

コ「...おかしいじゃんっ
きっと父さんは僕に失望
する...っ」

散「...そんな事は有りません」

散「あの御方は、きっと.....っ
コウ様の事を認めてくれます」

パーティー会場を横切る中
で二人は小声で話す、注目
は浴びてるが

コ「...僕は父さんの期待に応え
なきゃいけない、応えなきゃ...
愛して貰えないんだ」

コ「...でも、いいのかもね？
父さんにとって僕はただの
チェスの駒なんだし」

バルコニー前の扉でコウは
自嘲染みた笑みを浮かべる

コ「僕は父さんにとって...
『当主を志す息子』という
役割を熟す駒でいればいい」

コ「...だからっ」

瑛「そんな風に
思っていたのか」

コウは息を飲み背後から
飛び退いて汗を垂らした

コ「父さん...」

瑛「...来なさい、散雁
此処まででいいから...」

散「はい」

コ「ま、待っ」

ーバタンッ

和「...行ったか」

散「風早様っ
お久しぶりです」

和「何だ、その堅苦しく...」

散「私はもう使用人の身
なので...あの、月華様は
...？」

和「帰った」

散「左様、ですか」

ーヒュォォ

瑛「月華から全て聞いたよ
お前が女装してるとは夢に
も思わなかったよ」

コ「...ぁ、あの...僕っ...！！
違うんだよ！これは...そう！
罰ゲームでさ...！」

瑛「外出先まで？」

コ「...ぇ、と」

瑛「コウ、一体...どう
いうつもりなんだ？」

瑛「僕が納得が行く理由を...
...用意してあるんだろうね？」

怒りは明白だ、コウは汗を垂らす
言い訳なんか無いに決まっている
なんなら散雁の言葉通りの展開を
期待してたから

瑛「何か言ったらどうなんだい？
そんな態度まで女の子らしくして
...」

その言葉に

瑛「はぁ、教育し間違えたな...
こんなに手塩かけて気にかけて
あげたのに」

ーブチンッ

何かキレた

コ「...る...ぇよ」

瑛「ん？何だい？」

コ「うるせぇよっつたんだよ！
この勘違い自己満足親父！！」

コウさん、二度ギレです