忘れたい恋心は日に日に募り、大きな愛へと変わる (ページ46)

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episode46 ページ46

ー時は数日前に遡るー

モラン｢前から思ってたんだけどさ｣

ウィリアム｢どうしたんだい｣

モラン｢アルバートは何でさっさと告らねぇんだ？｣

ボンド｢そりゃあ今のAさんは弱ってるからね。そんな漬け込む卑怯なマネはしたくないんじゃない？｣

モラン｢そんな紳士かよ。アイツは｣

アルバート｢Aに対しては常に紳士でいるが｣

モラン｢いたのかよ｣

アルバート｢帰ってきたんだよ。それより、みんな集まって何の話しをしてたのかな｣

モラン｢さっさと告らないとホームズに取られるかもなって笑ってたんだよ｣

ルイス｢そんな事ありません！！ホームズなんかよりも兄様のほうが頼りになるしカッコ良いです｣

アルバート｢ルイス。それをAの前で言ってくれるかな？｣

ルイス｢え？あ、はい｣

モラン｢だから告白しろよ。例えAがお前を好きじゃなくても、告白されれば多少なりとも意識してくれるだろ｣

アルバート｢よくそんな非道な考えが浮かぶな｣

モラン｢あﾞぁ！？｣

フレッド｢じゃあ現状はこのままですか｣

モラン｢コイツに限ってそれはないだろ｣

ジャック｢これだけ分かりやすく感情を出しているからな｣

アルバート｢大佐、先生。私はAの負担になりたくないんですよ｣

ウィリアム｢負担？｣

アルバート｢好きでもない男からの告白なんて困るだろ。ただでさえ、記憶を思い出すプレッシャーもあるだろうに｣

ウィリアム｢兄さんはいつでもAさんのことを考えてますからね｣

アルバート｢当然だ。告白するのはAが私を好きになってからじゃないと｣

全員『…………ん？？』

アルバート｢私を好きなら困らせる事も悩ませる事もない｣

モラン｢(コイツ今、サラッと怖いこと言ったぞ)｣

ボンド｢(聞き間違いかな？)｣

フレッド｢(しかも本気っぽい)｣

ジャック｢(常軌を逸しすぎだ)｣

ルイス｢(兄様の恋は応援したい。けど……)｣

ウィリアム｢(その言い方だとまるで)｣

全員『(Aさん/A/クラリス嬢/の想いを捻じ曲げようとしてる……！？)』

アルバート｢みんなにはちゃんと協力してもらうから、そのつもりで｣

モラン｢もしかして俺ら。ウィリアムの計画以上にヤバい船に乗ったんじゃねぇか｣

ウィリアム｢前向きに考えよう。兄さんの愛の形だと思えば｣

モラン｢重すぎだろ。それ｣

アルバート｢大佐は人を好きになった事がないのだろう？これは至極当然の想いだ｣