検索窓
今日:21 hit、昨日:1 hit、合計:77,224 hit

episode12 ページ12

〜アルバート〜




どこぞの大貴族の屋敷



ここにAがいる



引き連れて来た軍隊は優秀だ


すぐにでも制圧出来る



それに加えて大佐もいる



万に一つも失敗はない



誘拐犯の確保も、偶然見つけてしまった莫大な資金と大量の新造アヘンもどうでもいい



Aさえ無事ならそれで……!!



どこだ、どこにいる


人質にされて逃げ出す余裕はないはず



いるはずなんだ


この屋敷のどこかに


ボス「こんな事が……!!お前が何かしたのか!?」


「え?いや、私は別に何も……」


ボス「しらばっくれるな!!そうか。お前……“情報を売ったな?”」


アルバート「何をしている」


Aが軟禁されていた部屋に踏み入れると、この組織の(ボス)であろう男がAの髪を掴んで怒鳴り散らしていた



アルバート「……((ギリ」


腸が煮えくり返る


情けをかけて1秒でも長く生きられるように苦しみながら死なせてやろうと思っていたがやめだ



今すぐに殺す




ボス「何とか言え!!」


私の存在に気付いてない男の首にナイフを突き刺した


報いを受けろ、そう心の中で呟いた


すぐに息を引き取りAのほうに倒れようとする襟元を掴んで後方へと引っ張った



アルバート「大丈夫かA!!?怪我は!?」


拘束する縄を解いてすぐに立たせた



見えるところを確認した



顔に傷はない


手には縛られた後だけ


「大丈夫」
「(蹴られた事は黙っておこう)」


アルバート「すまない。僕のせいで危険な目に合わせてしまって」


抱きしめて、壊れそうなぐらい強く抱きしめて何度も謝った


これは想定出来た事態



それなのに私は……





自分で自分が許せない



最悪だ


Aを危険な目に合わせた


人を殺す姿を見られた


人が死ぬ瞬間を見せてしまった


今日1日を巻き戻してやり直す事が出来るなら、最初から駅に私が迎えに行く


Aが連れて行かれないようにしっかりと手を繋いだ


「アルバート様。大丈夫だよ」


私の恐怖心を悟ったのか穏やかな声


安心させるように背中に手を回った


アルバート「ごめん。ごめんねA」


失うことへの恐怖が私を幼くした


そんな私に、Aは何も言わずにただ微笑んでくれている


純粋な優しさに、私達の“計画”に巻き込んでしまった事が悔やまれる


愚かな私を許してくれるAを力いっぱい抱きしめた


モラン「(今は邪魔しない方が良さそうだな)」

episode13→←episode11



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (56 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
94人がお気に入り
設定タグ:アルバート , 憂国のモリアーティ , 純愛   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

はわわ - ローズって名前に設定したんでピッタリでした😀 (2022年5月9日 11時) (レス) @page1 id: 7f8b0d6085 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:まゆ | 作成日時:2020年11月27日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。