療養休暇 ページ45
退院してから数日経った。
あばら骨３本と右腕骨折、頭部強打に擦り傷多々ーーーー。
仰々しく聞こえるけれど、魔法である程度骨はくっついているし、傷だってほとんど治りかけているのに、回りの人たちは大袈裟に療養をさせようとしてくる。
心配してくれる気持ちはありがたいのだけれど、こんなに元気なのに仕事を休んで申し訳ない気持ちとはやく身体を動かしたい気持ちでウズウズしているのが正直なところだ。
庭でお茶でもしようと居間に行くと仕事から帰ってきたお父様がコーヒーを飲んで一休みしていた。
「おかえりなさい、お父様」
「ただいま。と言ってももう少ししたら出ないといけないんだけどね」
コーヒーを一口飲んでから、お父様はじっと私を見てくるので「なんですか？」と首をかしげると「いや、元気になってよかったと思ってね」と微笑んだ。
微笑む、と言っても眉をハの字に下げて不安と安堵の表情だ。
「心配かけてごめんなさい。もう大丈夫です。すっかり治りましたから」
仕事での怪我とはいえ、両親には本当に心配をかけてしまった。
父を安心させるために目一杯の笑顔で答えると父は「無理しないようにね。あ、そういえばお願いがあるんだけど」と言った。
「私にできることなら」
「ガリレオのこと覚えてる？」
急に人物の名前を言われて一瞬考える。
「ガリレオさんって、父様の学友ですよね」
父の古い友人で幼い頃何度か会ったことがある方だ。もう１０年は会っていないけれどお元気だろうか？
「そうそう。今度彼主催で社交パーティーがあるんだ。それにAも参加してほしくてね」
「それは、構いませんが」
珍しく社交の場へ出るよう言われてしまった。
パーティーかぁ。
お化粧したりドレスを着れたりするのは楽しいのだがなんせ多くの貴族たちが集まる場なので気苦労が多くてあまり得意でないのが正直なところだけれど、父の友人のガリレオさんが主催だし彼からは実はお見舞いの品も頂いているので参加しないわけにはいかない。
「ありがとう！
彼もAに久しぶりに会えるのを楽しみにしてるんだ。
せっかくだからドレスも新調しておいで」
「え、今うちにあるもので構いませんよ」
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あわわ(プロフ) - 頃音様、いつもありがとうございます！長々と申し訳ないですがまだまだ続きそうです。できる限りの１日１話更新ペースで頑張っていきたいです。頃音様もお身体にお気を付けて！これからもよろしくお願いします！ (2019年11月2日 18時) (
レス) id: 7a4853944d (このIDを非表示/違反報告)
頃音(プロフ) - リアルでもお忙しいかと思いますがこちょう様のペースで出来上がっていく物語を陰ながら応援しております！最近は大分寒くなってきたようですので、お身体を崩される事もあります。お気をつけ下さい。 (2019年11月2日 7時) (レス) id: 2fb5f4f14e (このIDを非表示/違反報告)
頃音(プロフ) - 続編おめでとう御座います。前回のコメント返信でヤミさんとの関係の清算が第三章くらいで今はまだ第一章と読んでホッとしました。お話を拝読している時は終わりが近いのかと勝手に思っていたので今後も続くと知って楽しみが増していきます。→ (2019年11月2日 7時) (レス) id: 2fb5f4f14e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こちょう | 作成日時：2019年11月1日 21時
