姉上から呼び出し ページ19
◆◆◆◆◆◆
「フエゴレオン様、メレオレオナ様がお呼びです」
国境の守備のための遠征から数日ぶりに戻ってこれたので、自分の部屋でAへの手紙を書いていると使用人が来てそう言った。
「……わかった」
姉上と病室で会って以来、結局私が仕事と遠征で立て込んで会うことはなかった。
少々気まずいままでこの呼び出し。
あまり乗り気はしないが断る理由もないので手元にある書きかけの手紙を机の引き出しにしまい重い腰をあげることにした。
ーーーーーー
姉上の部屋をノックすると「入れ」と中から姉上の声がしたので扉を開けると目に入ったのは、３人がけのソファーにふんぞり返ってどっかりと座っている姉上と、そのすぐ隣に姉上の胸に頭をコテンと預けて座っているA。
肌が赤くなった彼女の肩には姉上の腕が回されて眠っている様子だ。
「……なっ！？ 何してるんですか！？」
Aは胸元のあいた半袖、それとセットの短パンで赤く上気した太ももがあらわになったヒラヒラしたナイトウェアを着ていてかわい――――いや、薄着で風邪をひきそうで心配だ。
「A、酔うとずいぶん可愛らしいじゃないか。まさかこれに当てられたわけではあるまいな？」
いつものイヤな笑みを浮かべて姉上は手に持っていた琥珀色の、おそらく酒が入ってるであろうグラスを傾けた。
「……」
事実を言われて自然に眉間にシワが寄る。
確かに姉上の言う通りだったが素直に肯定するのも悔しいので沈黙する。
私もまだ酔わせたことないのに！
別に、羨ましいとか思っていないぞ……。
「おまえの部屋に連れ込むか？ 協力するぞ？
お返しは弾ませろよ」
「しません！！！」
やぶさかでない提案だか拒否した。
姉上は「なんだ、つまらん」と小声で呟いたのは聞こえなかったことにしよう。
「そんな格好させて、風邪引かせないでくださいよ」
呆れのため息を吐きながらそう言うと「そうだな！ よしA！ 着替えよう！ 服を脱ぐんだ！」とAにとんでもない指示を出した。
いや、A寝てるし、今は無理だろう。
そう思っていると起きていたのか、もしくは姉上の声で起きてしまったのか「ふあ〜い」と目をつむったまま返事をしたAは、あろうことか上の服を脱ごうとごそごそしだした。
「あーー！ A脱がなくていい！！」と急いで言うと彼女は動きをピタリと止めてまた眠ってくれたようなので一安心する。
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あわわ(プロフ) - 頃音様、いつもありがとうございます！長々と申し訳ないですがまだまだ続きそうです。できる限りの１日１話更新ペースで頑張っていきたいです。頃音様もお身体にお気を付けて！これからもよろしくお願いします！ (2019年11月2日 18時) (
レス) id: 7a4853944d (このIDを非表示/違反報告)
頃音(プロフ) - リアルでもお忙しいかと思いますがこちょう様のペースで出来上がっていく物語を陰ながら応援しております！最近は大分寒くなってきたようですので、お身体を崩される事もあります。お気をつけ下さい。 (2019年11月2日 7時) (レス) id: 2fb5f4f14e (このIDを非表示/違反報告)
頃音(プロフ) - 続編おめでとう御座います。前回のコメント返信でヤミさんとの関係の清算が第三章くらいで今はまだ第一章と読んでホッとしました。お話を拝読している時は終わりが近いのかと勝手に思っていたので今後も続くと知って楽しみが増していきます。→ (2019年11月2日 7時) (レス) id: 2fb5f4f14e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こちょう | 作成日時：2019年11月1日 21時
