検索窓
今日:3 hit、昨日:4 hit、合計:38,675 hit

20 ページ21

.









少しの気まずさも


お酒が入れば消えていって、


私たちはすぐに打ち解けた。





まるで、


ずっと友達だったかのように。









「えっ、20歳なん!」





「そうですよ〜」





「同じくらいだと思ってた」









そういう栗原くんは、


今年で24歳になったらしい。





とても本人には言えないけど、


私は私でもっと年齢が近いと思ってた。





もちろん幼いとかじゃなくて


この人の気さくな感じが、


私にそう感じさせたんだと思う。









「だから、栗原"くん"なんて失礼かも」





「いやっ、それはいいよ、そのままで」





「逆に俺、A"さん"って堅苦しかったな」






「私は全然、呼び捨てでいいくらいです」





「呼び捨てかぁ、」









そう言うと栗原くんは、


グラスに少し残ってたお酒を


ぐいっと飲みきって。









「.. A?」









首をこてん、と傾けさせて


私の顔を覗き込んできた。





私は、ただ目を合わせて


頷くことしか出来なくて。





少し照れたように微笑んで、


追加でお酒を頼む栗原くんに


私の心臓は鼓動をどんどん早めた。









ああ、大人だなぁ。





そう思った。









.

21→←19



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (39 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
146人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:淡埜 | 作成日時:2019年5月11日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。