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バイト先よりもう少し遠く、


駅前にあるコンビニまで歩く。





玄関を出るときに


ちらっと時計を見たら、


14時になるところだった。





着いてみると


お弁当のコーナーには


私のお目当ては残っていなかった。









「んん ..」









思わず唸る。





.. とりあえず迎え酒、


良くないと分かりつつ


お酒コーナーに目が行く。





並ぶ缶ビールの前にあるガラスのドアに


あまりにもださい私が映る。





はは ..


絶対こんな格好で誰にも会いたくないわ。





いや、誰もこんな私に気付かない。





自虐的になりながら


あまり飲んだことのない


果物が描かれたカクテルを手に取った。









「今日も飲むの?」





「いやだめって分かってるんだけど


..え?」









振り返るとそこに


昨日私をおぶっていた人。









「え、え、なんでいるんですか」





「昨日そこのホテルに泊まったんだよね」









やっぱ終電の時間過ぎてたんだ。









「いやてかなんで、なんで私のこと分かって、」





「ん?あ、確かに眼鏡姿は初めて見た」









いや眼鏡どころじゃなくて、


髪ぼさぼさのすっぴん部屋着ですけど。





でもまだばやしさんで良かった ..。





不幸中の幸いというか。









そんなことを、


思えたのも束の間で。









「あっ、Aさんだ」









ばやしさんの後ろから出てきたのは


私の中で最も今をときめくあの人だった。









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作者名:淡埜 | 作成日時:2019年5月11日 0時

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