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プロローグ ページ1

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「お待たせしました〜」









私がバイトしている居酒屋さん。





ここにはホークスの選手が


よく飲みに来る。





有難いことに


私のことを覚えてくれる選手もいて


しかしそれもいつしか、


日常と化していた。





でも今日は、


見慣れない顔がひとつ。









「失礼しま〜す」









そのひとが座るテーブルのそばに


私がしゃがみ込むと


ばちっ、と目が合って









「え!かわいい」









お客さんにそんなこと


初めて言われたわけで、


思わず狼狽えるわたし。





そのうち手が伸びてきて


私の頬を撫でた。





そこで私はやっと気付く。









「これ誰かに描かれたんすか〜?」









ホークスの選手にアピールしろ!って


謎の気遣いから


大学の友達が私の頬に描いた


球団マスコットのイラスト。









「そうなんですよ〜、友達が.. 」





「へぇー!」









すごい目を輝かせて見てくるから


描いてもらって良かったかも、なんて。









「てっきり私に対してかわいいって言って下さったのかと思っちゃいましたよ〜」









飲みの席では


少し恥ずかしい話もタネになる。





そんな軽い気持ちで


さっきの勘違いを言っただけなのに。









「え、あ、、」









そんなに頬を赤くしないで下さい。









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作者名:淡埜 | 作成日時:2019年5月11日 0時

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