早起き【レイ】 ページ15
『んー、あぁ…』
珍しく早起きしてしまった
まだ薄暗い部屋の中、他の子達の寝息が聞こえる
時計に目をやれば、まだ4時半
(トイレ…)
起こさないように部屋を出る
私が出たのとほぼ同時に、近くのドアが開いた
『レイ』
レイ「え、あ、おはよ」
『ふふ、おはよう、レイも目が覚めちゃったの？』
レイ「んー、そうっぽい」
私はトイレを済ませ、レイと食堂に来た
レイは口数が少ないから、一緒にいても基本しゃべらない
でも、その沈黙が嫌ではなかった
心地よくて、実は一番好きな時間だったりする
あ、別に話すのが嫌ってわけではない
ただ、好きなのだ
レイ「俺さ、Aとこうしてる時間、好き」
『奇遇だね、私も今同じこと考えてた』
レイは驚きつつ、嬉しいような、恥ずかしいような顔をした
『ただ一緒にいるだけで幸せって、すごいよね』
レイ「幸せなんだ」
『うん、とっても』
そう言うと、レイはブワッと顔を赤くして、うつむいてしまった
『レイは？幸せ？』
恥ずかしいのか、チラッとこっちを見て、小さく「ん」と言う
『何？聞こえなかった』
ほんとは聞こえてたけど、ちょっとイジワルしたくなった
レイは悔しそうに私を睨む
レイ「クソっ」
レイは私の手を引っ張って自分に引き寄せ、少し震えた声で言った
レイ「すっげー幸せ…っ！！」
レイは言い終わると、力が抜けたのか、私に体重をかけてきた
『ありがとう、レイ』
レイ「お前っていつも余裕そうだよな」
『そうかな』
レイ「…あのさ、いつになったら意識してくれんの」
『レイが私の顔見てその言葉もっかい言ってくれたら意識するかも』
レイ「…無理」
レイはまた悔しそうに唸って、私を抱きしめた
『く、苦しい…』
レイ「俺の苦しみを食らいやがれ」
『ギブギブッ』
＊
や、やっと解放された…
『ん、そろそろみんなが起きる時間だ』
レイ「戻るか」
私はグイーっと伸びをする
『明日も早起きしようかな』
レイ「がんば」
『レイ起きちゃうでしょ』
レイ「お前は起きないだろ」
あ、ありえる…
『それじゃ、またあとで』
レイ「ん」
レイ、また明日も、お話しよう
レイの予想道理、Aは起きません
レイ(起きちまったよ…)
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ゆきがみ(プロフ) - ガールガールさん» ありがとうこざいます！！嬉しいです！！ (2019年4月3日 13時) (
レス) id: b58dff5885 (このIDを非表示/違反報告)
ガールガール - 本当に面白いです！読んでて楽しいです (2019年4月3日 12時) (レス) id: 4b6999800d (このIDを非表示/違反報告)
ゆきがみ(プロフ) - サヤカさん» ありがとうございます！！そう言って頂くとかなり励ましになります！リクエストなどあれば言ってください！！ (2019年3月31日 10時) (レス) id: b58dff5885 (このIDを非表示/違反報告)
サヤカ(プロフ) - 主さんののほほんとした書き方すごいです！！いつも楽しみです！ (2019年3月30日 18時) (レス) id: 032d885f3a (このIDを非表示/違反報告)
ゆきがみ(プロフ) - 雨と無知@雨100％さん» コメント、リクエストありがとうございます！！ママとのお話ですね！すぐに書いて来ます！！ (2019年3月21日 14時) (レス) id: b6cfb6d4ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきがみ | 作成日時：2019年3月17日 22時
