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「もしもし悟、高専ついたよ」
「じゃあ僕の秘密基地来て」
秘密基地って。
ただの地下にある部屋なのに、なんでそんな紛らわしい言い方するのかな。
はあ、とまた溜息をつきつつも足を動かした。
「もー!! もぉー!!!」
中から大きな声が聞こえる。
何かあったのかななんて思いつつ部屋をのぞいてみると、学長のぬいぐるみを投げている男の子の姿があった。
「悟、来たよ」
「んえ? 誰!?」
私の登場に男の子はびっくりしてるみたい。
「おっ、A、ちょうどいいところに」
この場面はちょうどいいところなの?
「A、この子が宿儺の器、虎杖悠仁だ」
へえ、この子が。
私が虎杖くんを観察してると
『小娘、鳴神の血筋か?』
虎杖くんの頬から口が現れた。
流石宿儺の器。愉快な体ね。
「ええ、私は鳴神A。雷神の化身ですよ」
『ケヒッ。そうか鳴神……面白い。気に入ったぞ小娘』
「両面宿儺に気に入られるなんて、光栄ね」
虎杖くんの頬に口はもうない。
「えっと、お姉さんはどちら様?」
カチコチに固まっている虎杖くん。
「ごめんなさい、名乗ってなかったね。私は鳴神A。呪術高専の四年生で特級呪術師。悟にあなたの面倒を見てほしいって頼まれたの」
「よっ、よろしくおなしゃす!!」
ばっと頭を下げる虎杖くん。
いい子だ! 感動!
「僕だけじゃ悠仁を見きれないと思うからね。任務とかあるし。だからそんなときはAを頼ってねー」
「今日はこの後報告書を書かなきゃいけないからこれだけだけど、何かあったら電話してね。すぐ出るから」
そう言って連絡先を書いた紙を渡す。
あとは悟に任せていいかな、なんて思い部屋を出ようとした。
「あ、待って! ください!!」
虎杖くんに引き留められる。
「ん?」
「雷神の化身ってどういうことですか? さっき
「そのままの意味だよ。私は雷神の化身。雷神と私は一心同体。ざっくりいうと私は神の子って感じかな」
「え!? 神!?」
「ちゃんと話すと長くなるからまた今度。呪力の
そう言い残し、外に出た。
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作者名:あわ | 作成日時:2023年12月3日 20時