永遠 (ページ25)

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「大丈夫か？」

「3歳児じゃねーんだ。お遣い位できんだろ」

「いやそうじゃなくて。今日だろ、京都校の学長が来んの」

　そうか。
　上層部は虎杖くんのことを気に入ってなくて、特級案件に1年生の派遣をしたんだっけ。悟も私も任務で不在させて。

　悟がイラつきすぎていたって硝子が言ってた。
　それにストレスが溜まりすぎたのか、悟から電話があって長々と話されたもの。

『上層部は魔窟だよほんとに。保身馬鹿、世襲馬鹿、高慢馬鹿、ただの馬鹿、腐ったミカンのバーゲンセールだ』

『知ってるわよ、そんなこと。だから教師になったんでしょう？そんな馬鹿だらけの呪術界を変えるために』

『ああ、みんな優秀だ。秤に乙骨、Aも僕に並ぶ呪術師になるよ』

『それはどうも』

『悠仁もその一人だった』

『……そう』

『気に入らないなら僕に手を出せばいい』

『うん』

『なんで教え子たちが……悠仁が死ななくちゃならない!?』

『うん』

『……傑も、こんな気持ちだったのかな』

『そう、かもね』

『なあA。俺はどうすればいい？ちゃんと教師やれてるかな。悠仁は死ぬ時、痛かっただろうな』

『最強は悟一人しかいないわ。悟の立場上、話せないことも多いでしょうね。でも私も特級と呼ばれるくらい強くなった。ちゃんと戦えるようになった。
話してよ。全部受け止めてあげるから。ちゃんと仲間がいる。見えてないだけよ。悟は一人じゃないわ』

『そっか。ごめん、ありがとねA』

「＿＿教員は立場があるけど、生徒はそうでもない」

「……。来てるって言うのか、真依が」

「憶測だよ、打ち合わせに生徒は関係ないからな。でもなァ、アイツら嫌がらせ大好きじゃん」

　しばらくみんなが黙り込んでいた時だった。
　少し離れたところ、それも自販機の前で誰かが殴られた音がする。

「誰かが殴られた、自販機前でね。音からして東堂よ」

　私の言葉にみんなが顔を歪めた。

「パンダと棘は東堂のところに、私と真希は真依のところに」

　三人ともすぐに走って行った。

　私は被害がそこまで大きくなってないといいな、なんてのんきなことを考えつつ、真希の隣を走る。