過去と今 (ページ31)

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vol.29 ページ31

神田「今すぐその人形の心臓をとれ！！」

主が死ぬまで一緒にいたいと願う人形……その願いを聞くことができないエクソシスト……

神田「………っ！俺達は何の為にここに来た！？」

神田の問にアレンは……

アレン「と、取れません……ごめん、僕は取りたくない」

その答えを聞いた途端……神田の枕になっていたアレンの団服をアレンに向かって思いっきり投げた。

神田「その団服は怪我人の枕にするもんじゃねぇんだよ……！！エクソシストが着るものだ！！！」

アレンに団服を投げると立ち上がった。

神田「犠牲があるから救いがあんだよ」

ララに剣を向けた。

ララ「お願い！奪わないで！」

グゾルはララを隠すように守った。

アレン「じゃあ僕がなりますよ。」

グゾルとララにアレンが立った。

アレン「僕が、このふたりの犠牲になればいいですか？ただ自分達の望む最後を迎えたがってるだけなんです。それまで、この人形からイノセンスは取りません！僕が……アクマを破壊すれば問題ないでしょう！？……犠牲ばかりで勝つ戦争なんて虚しきだけですよ！」

その言葉を聞いて神田はアレンを殴り、アヘンは地べたに転んだ。これと同時に神田も貧血を起こしその場に倒れた。

貴方「神田さん！！」

神田「……はっ……はっ……とんだ甘さだなおい……可哀想なら他人の為に自分を切り売りするってか？………テメェに大事なものは無いのかよ！！！」

アレン「………大事なものは……昔失くした。」

アレンは悲しそうに答えた。アレンのその辛そうな顔は見ていられなかった。