新しい色。【Avntis_ver.(※BL※)】 (ページ13)

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恋って本当…恐ろしい。(Rk×Sr) ページ13

『たーっだいまー！！』

『そら、近所迷惑だから大声出すの止めようね』

かなり酔っ払ってるそらが
太郎くんの肩を借りながら無事に帰宅。

「太郎くんお疲れ様」

『毎度の事だからね』

なんて困ったような笑みを見せた。

本当、お疲れ様だよね。

「あとは俺が何とかするから、太郎くんお風呂入って来なよ」

『うん、そうしようかな。
ありがとう、りっくん』

「いえいえ」

寧ろお礼を言わなくちゃいけないのは俺達の方だと思う。

いつの間にか大人しくなったそらの体を支えながら部屋へと連れていき
ベッドにゆっくり下ろす。

しっかりと毛布をかけて、部屋を出ようと思ったら
服の袖を掴まれ、引き留められた。

思わず振り向けば

お酒のせいで上気した頬、うるんだ瞳の彼が
俺を見つめている。

…正直に言おう。

…破壊力やばくね！？

『りっくん…』

「な、なに？」

そんな俺の気持ちも知らずに

ベッドから体を起こして

あろうことか

俺を抱き締めてきた。

『んふふ、りっくーん』

「…ねえ、ちょっ、そら、苦しい」

『ぎゅー』

ああ、これ
かなり酔っ払ってんな…会話になってないもん。

『ね、りっくん』

「今度はなに…」

―ちゅ―

唇に柔らかい感触が降ってくる。

…キスされた。

目の前のそらは、俺の反応を見て
へらへらと笑ってる。

『ふっふっふ、どうだー？俺とのちゅーの味は！』

「お酒くさいに決まってんだろ」

『えー？ひどっ』

普通なら
酔っ払いからのキスなんて嬉しいとは思わないけど

相手がそらだから
寧ろ嬉しいと思ってしまってる自分が居る。

これを、惚れた弱味って言うのかもな…

…というか、絶対そうだろ。

「ほら、もう早く寝な」

『ふぁい』

そらが眠りに就いたのを確認し、灯りを消して部屋を出て

「…はぁ」

ドアの前、溜め息を吐いた。

END