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エ「おい」
後ろから声がする。
私はびっくりして肩を上げ、ゆっくり振り返る。
そこにはまだ顔を強ばらせたエイジくんがいた。
エ「お前さ、人に心配かけることがいちばん迷惑なのわかってる?」
エイジくんは呆れたように頭をかき、私の怪我をした足を見た。
『ごっ、ごめんなさい。』
エ「怪我したことで、俺はともかく、りっくんにも、そらにも心配かけてんの。
事故だったのは分かるし、
早く用事を済ませようとしてくれたことも汲めるけど、もう少し落ち着いて行動して」
エイジくんが諭すように言葉を紡ぐ。
私はその言葉で、エイジくんは他人のことを思いやれる人なのだと知った。
改めて自分の行為の情けなさと、
助けてくれたりっくんの、
心配してくれたそらの、
叱ってくれるエイジくんの優しさに涙が溢れた。
エ「いや、泣くなよ。
別に、怒ってないから、ね?」
急に泣き始めた私にエイジくんは隠しきれない動揺を見せた。
エイジくんはしゃがんで私の頬に伝う涙を親指で拭う。
少し困ったような優しい表情に、さらに涙がこぼれ落ちる。
『ごめんなさ、、い、、』
1度出ると止まらなくて、抑えようとすればするほど、嗚咽混じりの涙声が出た。
一瞬だけ、エイジくんが引いたような顔をしたが、そのあとまたすぐに優しい顔をする。
ふわっ
エイジくんの匂いに包まれた。
『えっ』
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サクラ(プロフ) - シロさん» どういたしまして!作者さんにも生活があるので焦らずゆっくりで大丈夫ですよ!新生活色々とお疲れ様です! (2019年4月17日 22時) (レス) id: 55e0709259 (このIDを非表示/違反報告)
シロ(プロフ) - サクラさん» わーんありがとうございます(;_;)新生活が始まって想像以上にバタバタしているため更新遅れがちですが、今後もよろしくお願い致します。頑張ります! (2019年4月10日 23時) (レス) id: ca73ee35df (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いてます!!次の展開楽しみですー!頑張ってください!応援してますー! (2019年4月6日 21時) (レス) id: 55e0709259 (このIDを非表示/違反報告)
シロ(プロフ) - ありすさん» 大好きだなんて超絶嬉しいです(;_;)更新頑張りますので、これからもよろしくお願い致します! (2019年3月22日 21時) (レス) id: f7c21e5b1c (このIDを非表示/違反報告)
ありす - このお話大好きです!お忙しいと思いますが応援してます! (2019年3月22日 19時) (レス) id: e597eae0d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シロ | 作成日時:2019年3月11日 22時