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屋台の隣の低めの塀に腰を下ろして、エイジくんはスマホを眺めていた。
私はまた赤髪に目を奪われて、少しの間見つめてしまっていた。
エ「また見てますよー」
いつの間にかスマホをしまっていたエイジくんに言われ、はっと意識をここに戻す。
何度も指摘されると、さすがにこっちも恥ずかしかった。
『恥ずかし』
エ「いやいや、見られる方が恥ずかしいから。
何かついてます?」
エイジくんは冗談でそう言って、照れくさそうに少し目を逸らした。
『ちょー、キレイ。』
エ「ん?何が?」
思わず出た言葉に、エイジくんは少し驚いた表情で顔をこちらに向ける。
『...エイジくんが。』
エ「俺?」
自分でも何言ってるのか分からなかったけど、ただエイジくんのことを褒めたかった。
エイジくんよりかっこいい俳優さんとか、
エイジくんより顔の整った女優さんとか、
たぶん探せばいるだろうけど、そういうんじゃなくて、エイジくんはたくさん魅力が詰まってる気がした。
『.....気にしないで』
自分が変なことを口走ったことに今更気づいて、今更自分で恥ずかしくなって、私は少し俯いた。
エイジくんは余裕そうにふっと笑って、
「聞かせてよ」
とねだった。
『また今度ね。』
と私が早口で言ってちらりとエイジくんの方に目をやると
エイジくんは何も言わずに口角を上げていた。
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サクラ(プロフ) - シロさん» どういたしまして!作者さんにも生活があるので焦らずゆっくりで大丈夫ですよ!新生活色々とお疲れ様です! (2019年4月17日 22時) (レス) id: 55e0709259 (このIDを非表示/違反報告)
シロ(プロフ) - サクラさん» わーんありがとうございます(;_;)新生活が始まって想像以上にバタバタしているため更新遅れがちですが、今後もよろしくお願い致します。頑張ります! (2019年4月10日 23時) (レス) id: ca73ee35df (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いてます!!次の展開楽しみですー!頑張ってください!応援してますー! (2019年4月6日 21時) (レス) id: 55e0709259 (このIDを非表示/違反報告)
シロ(プロフ) - ありすさん» 大好きだなんて超絶嬉しいです(;_;)更新頑張りますので、これからもよろしくお願い致します! (2019年3月22日 21時) (レス) id: f7c21e5b1c (このIDを非表示/違反報告)
ありす - このお話大好きです!お忙しいと思いますが応援してます! (2019年3月22日 19時) (レス) id: e597eae0d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シロ | 作成日時:2019年3月11日 22時